2016年のF1ドライバーズタイトル獲得直後にF1引退を発表したニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)だが、将来的にF1へ復帰する可能性もある。
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そう考えているのは、元F1ドライバーであり、今年はロズベルグの契約交渉代理人を務めたことでも知られるゲルハルト・ベルガーだ。
■ロズベルグはそのうち普通の生活に飽きてくるはず
ベルガーは今季、ロズベルグの代理人としてメルセデスAMGと交渉を行い、2017年から2018年まで2年間の契約を結んでいた。ところが、念願の初タイトル獲得を達成したロズベルグは、その契約を破棄し、今季限りでF1を引退することを決めてしまった。
だが、ベルガーは母国オーストリアのテレビ局『Servus TV(セアヴスTV)』に対し、次のように語った。
「2年か3年したら、彼(ロズベルグ)は『これ以上家でじっとなんてしていられない』と思うかもしれないよ。私には、彼がだんだんたいくつだと感じていくことが想像できるんだ」
■ロズベルグなら十分に復帰可能
ベルガーは、最近の例としてキミ・ライコネン(フェラーリ)とミハエル・シューマッハを引き合いに出している。この2人もいったん引退を決めたものの、その後また復帰したことはよく知られている。
「チャンスはあるよ。とりわけ、彼はまだ若く、絶頂期に辞めるわけだからね。彼がこれからどういう仕事をするにせよ、こうしたクルマを操るときの感触や、勝者として表彰台に立つときの感触に勝るものはないはずだ」
「今日のニコが、それは自分には当てはまらないと言っているにせよ、何年かのうちに彼がたいくつだと感じ始めることは想像に難くないね」
「彼の年齢からすれば、(そのまま引退生活を続けることは)とりわけ難しいと思うよ。それまで慣れ親しんできたことがもうできない年齢に達したのであれば、違ってくるだろうけれどね」
■ここで辞める決断ができたのもロズベルグの強さ
その一方で、ベルガーは、ロズベルグがF1チャンピオンになってすぐにF1を辞める決断をしたことは、ロズベルグの精神的強さを示すものでもあると考えている。
「それは、(ロズベルグが)非常に強い性格であることを示すものだ。最高のクルマであと2年走ることができる契約があるんだからね」
1995年に36歳でF1を引退した現在57歳のベルガーは、2年の契約に伴う報酬を投げ捨てる決意を行ったロズベルグに付いてそう語ると、次のようにつけ加えた。
「もし骨休めがしたいのであれば、目立たないシーズンを過ごして1年後にまた攻めることにすれば、金を手にいれることもできたんだからね」