フェラーリのチーム代表を務めるマウリツィオ・アリバベーネが、2016年のF1チャンピオンに輝いたニコ・ロズベルグが突然F1引退を発表し、メルセデスAMGのシートにひとつ空きができたことがフェラーリに影響を及ぼすことは何もないと主張した。
■ベッテルのメルセデスAMG移籍は無理
うわさでは、メルセデスAMGではロズベルグの抜けた穴を埋めるために、ライバルチームからトップドライバーを引き抜くことも検討していると言われており、その対象としてマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソやフェラーリのセバスチャン・ベッテルの名前があげられている。
だが、アリバベーネは、今回のロズベルグ電撃引退によってフェラーリが影響を受けることはまったくないとイタリアのテレビ局『Sky(スカイ)』に次のように語った。
「私もトト・ヴォルフ(メルセデスAMG/ビジネス担当エグゼクティブディレクター)の立場になりたいものだよ。彼がF1タイトルを勝ち取ったという意味においてね」
「だが、今回の件を“ニコ問題”と呼ぶことにするが、それは完全に彼に任せるしかないよ。我々のところには2人のドライバーがいて、彼らはどちらも来年の契約下にある。だからそれは私の問題ではないんだ。トトが解決策を見つけるだろう」
■空力に問題を抱えたが鈴鹿以降いい兆候が見られた
しかし、2016年シーズン中にはフェラーリの改善の遅さに対してベッテルがかなりの不満を抱えていたことは明らかだった。だが、アリバベーネは、シーズン終盤にはフェラーリも明確な進歩を示すことができたと主張している。
「今シーズンは我々にとって期待外れだったことを隠そうとしたところで意味のないことだ」
そう述べたアリバベーネは、次のように続けた。
「だが、日本(第17戦)以降、来年に向けて勇気づけられる兆候が見られたよ」
「シーズンが開始されたころは大きな期待を抱いていた。だが、年が進むにつれ、特定のプロセスがうまく機能していないことに気付いた。何よりも、空力の部分がね」
「そのための修正も行われたが、残念ながら遅すぎたよ」
そう語ったアリバベーネは、次のように付け加えた。
「だが、日本において新しいグループによる取り組みがうまく機能し始めた。それは非常に重要なシグナルだったよ」