突然のニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)の引退発表によって突然最強メルセデスAMGの2017年のシートにひとつ空きができたことで、にわかに、そのシートをめぐるさまざまなかけひきが行われ始めているようだ。
そして、来季ルイス・ハミルトンのチームメートとしてメルセデスAMGに電撃移籍するのではないかとうわさされているドライバーの中には、フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)の名前もあるといった具合だ。
■自分がメルセデスAMG首脳ならアロンソがナンバー1候補だとラミレス
アロンソとメルセデスAMGの両者はともにこうしたうわさを否定するようなコメントを行っている。さらに、メルセデスAMGのトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)は、現時点ではほぼすべてのドライバーがそれぞれのチームと来季の契約を結んでいることから、他チームに大きな影響を及ぼすような引き抜きには消極的な姿勢であることを示唆してもいる。
だが、これまでに伝えられているところによれば、現在2017年までマクラーレンとの契約を結んでいるアロンソは、2014年にフェラーリを離脱する際、メルセデスAMGへの移籍も検討していたとされている。
かつてマクラーレンのチームマネジャーを務めていたジョー・ラミレスは、『Marca(マルカ)』に次のように語った。
「もし私がニキ・ラウダ(メルセデスAMG/非常勤会長)か、あるいはトト・ヴォルフだったら、第一候補はフェルナンド・アロンソだね」
■アロンソとは因縁もあるとメルセデスAMG
だが、ヴォルフはドイツの『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』に対し、かつて2007年にマクラーレンでチームメート同士となったアロンソとルイス・ハミルトンの関係が非常に悪化したという事実はまだ覚えていると次のように語った。
「もちろん、フェルナンドにはそういうことがあった」
「それはマクラーレン時代のことだが、同時に(当時エンジンサプライヤーであった)メルセデスともかかわりがあったし、円満に関係が終わっていたわけではないからね」
「だが、同時に、我々はF1コンストラクターズタイトルを防衛するつもりだし、どんな可能性も否定はしないよ」
■契約問題はどうにかなるとラウダ
さらに、伝説的元F1ドライバーでもあるラウダも、すでに契約が結ばれていようとそれを破棄することも可能だと『Frankfurter Allgemeine Zeitung(フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング)』に次のように語った。
「細かな決め事やパフォーマンス条項が設けられた契約もたくさんある」
「これから我々が行うべき仕事は、我々に興味を持っているドライバーたちの契約にそうしたものが含まれていないかどうかを探ることだ」
こうしたコメントを見る限り、メルセデスAMGの首脳陣としてはアロンソが2017年にハミルトンの新たなチームメートとなる可能性を完全否定はしていないようだ。
■2017年のマクラーレン・ホンダ残留を示唆したアロンソ
だが、4日(日)にツインリンクもてぎで開催されたホンダのファン感謝祭に姿を見せたアロンソは、日本のファンの前で来季もマクラーレン・ホンダで戦うことを楽しみにしていると次のように語った。
「このチームにいられることは名誉なことだよ」
「僕たちは勝利を目指して戦っているし、日本のファンのみんなに対してこう言うよ。来年もまた会おう」