来季はハースに移籍することになったケビン・マグヌッセンが、来季は評価の高いドライバーであるロマン・グロージャンとチームメートとして争うことになるのが楽しみだと語った。
2016年のF1最終戦が行われた先週末のヤス・マリーナ・サーキットで、マグヌッセンが来季から所属することになるハースのチーム首脳陣と打ち合わせを行っているところが目撃されていた。
■ハースはシンプルで分かりやすいチーム
そのマグヌッセンは、2017年にハースへ移籍することを楽しみにしていると母国デンマークの『Ekstra Bladet(エクストラ・ブラデ)』紙に次のように語った。
「彼ら(ハース)は、構成も管理体制もシンプルなんだ。彼らはすごくオープンだし、正直だし、分かりやすいんだ。僕はそこが好きだね」
■ルノーの契約延長オファーを断ったのは正解?
今年から再びフルワークス体制でF1挑戦を開始したルノーだが、今年のF1カーは昨年まで資金難に苦しめられていたロータスが設計したものだ。当然、今季の活躍は最初からあまり期待されておらず、ルノーとしてもかなり早い段階で2017年型車の開発へシフトしていたと言われている。
2016年はコンストラクターズランキングも9位で終えたルノーだが、2017年には世界有数の自動車メーカーのワークスチームがかなりの競争力を発揮するのではないかと考えている者も少なくない。
今季、レッドブルはコンストラクターズランキング2位に返り咲いたが、その影にはタグ・ホイヤーという名称が付けられたルノーのパワーユニットが大きく進歩を果たしたことがあったのは確かだろう。
そのワークスパワーユニットを搭載するルノーがシャシー面でもうまく2017年の新ルールに適応できれば、来季は今年とはまったく違うチームに生まれ変わる可能性も大きいだろう。
そうした中、ルノーから2017年の契約延長をオファーされながら、F1挑戦2年目を迎えるプライベートチームのハースと2年契約を結ぶほうを選択したマグヌッセンの判断はあまり賢いものだったとは言えないと考えている者もいるようだ。
■ハース移籍は後退ではない
だが、マグヌッセンはそのことに関して次のように語った。
「僕はそれが後退だとは考えていないんだ。F1ではファクトリーチームにいることが重要だ。だけど、それがパフォーマンスを発揮できなければ、誰も力を見せることなどできない」
「例えば、僕はウィリアムズやフォース・インディアのみんなはかなり満足できるはずだと思っている。彼らはいい成績を収めたし、いいキャリアを形成しているからね。彼らにはF1チャンピオンチームに手が届くチャンスだってあるんだ」
フェラーリと技術提携契約を結び、パワーユニットのみならずサスペンションなどの主要コンポーネントに関してもフェラーリのノウハウを生かすという形でF1参戦初年度に挑戦したハースは、年間で29ポイントを獲得し、ランキングもルノーを上回る8位で終えている。
■グロージャンとの対決も楽しみ
マグヌッセンはさらに、ハースでチームメートとなるロマン・グロージャンとの戦いも楽しみにしていると次のように付け加えた。
「評価の高いチームメートにうまく対抗できることが重要なんだ。そして、自分を評価してくれるチームなら、一緒にうまくやっていけるからね」