マクラーレンのジェンソン・バトンは、おそらくF1アブダビGP(27日決勝)が自分の最後のレースだと話している。
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9月初めに2017年は休養を取ると発表した際、バトンは「はっきりさせておきたい。これは絶対に引退じゃない」と話していた。
しかし、2016年最終戦であるアブダビGP前の24日(木)の記者会見で、バトンは次のように語った。
「自分の最後のレースになると思ってこのレースに臨む」
「現時点では、このレース以降もF1でレースをしたいとは思っていない」
■「現時点では2018年にレースをしたいとは思っていない」
休養を発表した時点となぜ変わったのかと聞かれると、バトンは「何も変わっていない」と答え、次のように続けた。
「自分の最後のレースだと思わずにこのレースに臨んで、結局最後だったということにはしたくないんだ」
「2018年まで契約があるのは事実だ。でも、現時点では2018年にレースをしたいとは思っていない」
「そもそも契約をしたのは、3か月間バカみたいに食べたあとで、将来何をするか考えていて、やっぱり僕の人生にはF1が必要だと感じた場合に備えてのことだったんだ。でも、現時点ではそういう気分にはなっていない」
「でも、6か月後、8か月後、1年先のことは誰にも分からない」
■子どもの頃からの夢をかなえられた
バトンは、自身のF1キャリアを振り返って次のように語っている。
「長い旅だった。8歳から今までモータースポーツを続けてきて、F1以前はすべてがF1にたどり着くための努力だった。誰でもF1にはたくさんの夢を抱えてやってきて、何かやってやろうと思っているものだし、去るときには思い出ができているといいなと思う」
「それは、この17年間F1をやってきて間違いなく成し遂げられた。信じられないような思い出、人生を変えるような思い出がたくさんある。いいものも、悪いものもね。それに、タイトルを獲得できたことは特に感慨深いよ」
「僕は、子どもの頃に夢見ていた2つのチームでレースできた。ウィリアムズとマクラーレンだ。ところが、タイトルはプライベートチームで獲得したんだからね。それもすごいことだと思う。人生の中でも特に忘れられない1年だ。いつか孫に全部話して聞かせたいよ。ゼロから始めて、世界チャンピオンになったんだぞってね」
「思い出がたくさんありすぎて、今ここで全部は触れられないけれど、僕のキャリア、300以上のグランプリをまとめれば、そんな感じになる」
「間違いなく、自分が成し遂げたことに満足してF1を去ることができるよ。本当の人生はこれから始まるんだと思いながらね」