マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンは、2017年シーズンにはストフェル・バンドーンにシートを譲ることになっているが、チームとは2018年まで契約を延長しており、2018年に再びグリッドに戻ってくるという含みを残している。
バトンは、本当は今年限りでF1から引退するつもりだったが、マクラーレンの最高権威であったロン・デニスから来年は休みをとり、2018年シーズンにまた復帰できるチャンスを残しておくよう説得されたことでそういう形をとることにしたのだと明らかにしている。
■1年間休む理由が分からないとジョーダン
だが、かつてジョーダン・グランプリのチームオーナーとして活躍し、現在はイギリスのテレビ局でF1解説者を務めるエディ・ジョーダンは、『Mirror(ミラー)』に次のように語った。
「もし、まだ燃えていて、やる気と情熱があり、運転する力もあるのなら、どうして1年休んだりするんだい?」
「私には分からないね。休みなんかとってもうまくいかないよ」
「もし私が彼のマネジャーだったら、『ジェンソン、君は信じられないほどのことをやってきた。もうシャッターを下ろして次のページへ移ろう。引退することを恐れる必要はないんだ』と言うためにあらゆる手を尽くすだろうね」
■今がバトンの引き際?
だが、実際のところは今季限りでF1から姿を消してしまう可能性も小さくはないものの、これまでのF1キャリアで15勝をあげ、2009年にF1タイトルを獲得したバトンにとって、今週末に行われる2016年の最終戦アブダビGP(27日決勝)は形の上では通過点にしか過ぎない。もちろん、レース後に引退を記念するパーティーなども行われることはない。
「彼(バトン)は立派なチャンピオンだった」とジョーダンは続けた。
「シューマッハやセナのようにトップ2か3に入るかと言えば、彼はそうではない」
「だが、彼は最高レベルのイギリス出身ドライバーとして、そしてイギリスにおいて最大級の成功を収めたスポーツマンとして歴史に名を刻むだろう。彼はそういうふうに記憶されるべきなんだ」とジョーダンは付け加えた。