マクラーレン・グループの新たなエグゼクティブディレクターに登用されたザック・ブラウンが、マクラーレンを本来の位置であるF1トップチームの座に引き上げたいと語った。
■アブダビではデニスを夕食に誘うとブラウン
そのブラウンは今週末に今季のF1最終戦アブダビGP(27日)が開催されるヤス・マリーナ・サーキットへと向かう予定にしているが、『Times(タイムズ)』紙によれば更迭された前最高権威のロン・デニスもアブダビにその姿を見せることになるという。
エグゼクティブディレクターという肩書ながら、ブラウンは実質的にはデニスの後任としてマクラーレン入りをしたと考えられている。だが、ブラウンはアブダビで前任者であるデニスと顔を合わせることを気まずく思ったりはしていないと主張している。
「私はロンの大ファンだし、彼がやってきたことすべてを評価している」
そう語ったブラウンは、次のように付け加えた。
「私の立場からすれば、それはいつものビジネスだよ。私は昔からロンのことを知っているし、F1とも長い関係があり、彼とも多くの取引を行ってきた。これまでずっとやってきたように、私は彼を夕食に招くつもりさ」
■ブラウンはマクラーレンにうってつけの人材だとF1ボス
うわさでは、モータースポーツ広告業界の雄として知られる元レーシングドライバーのブラウンに関しては、F1の新オーナーとなったアメリカのリバティ・メディアも現F1最高責任者であるバーニー・エクレストンの後任候補として白羽の矢を立てていたと言われていた。
だが、まだマクラーレンがブラウンの登用を正式に発表する前、エクレストンはそうしたうわさに関して次のように述べていた。
「F1はブラウン氏の獲得争いはしていないよ。私は、彼はマクラーレンにとって素晴らしい選択肢だと思うね」
■マクラーレンを本来の位置に返り咲かせたい
だが、ブラウンも今後F1主要チームや統括団体であるFIA(国際自動車連盟)によって組織されているストラテジーグループのメンバーとしてF1に関する意思決定に加わることも可能となる。
マクラーレンのトップとして今後チーム運営に携わることになるブラウンは、次のように語った。
「騒然とした時期が続いていたし、恐らくはこれからもさらにそういう時期が続くだろう。だが、私はマクラーレンがF1のトップグループに位置することを望んでいる。そこが本来の位置だからね」