ウィリアムズのパフォーマンスエンジニアリング責任者を務めるロブ・スメドレイが、友人のフェリペ・マッサ同様今後数年のうちにはF1の第一線から退く可能性を示唆した。
今年限りでのF1引退を発表したマッサとスメドレイはこれまで仕事の上でも非常に密接な関係にあった。フェラーリ在籍時の2006年シーズン中盤からマッサの担当エンジニアとなったスメドレイだが、2014年にはマッサとともにウィリアムズに移籍していた。
■マッサのF1引退は正しい判断
サーキット外でもマッサのよき友人であるスメドレイは、ブラジルの『UOL(ウニヴェルソ・オンライン)』に対し、マッサから今季限りでF1を引退することになるだろうという話をすでに7月に聞いていたと次のように語った。
「僕たちは7月に家族を連れて一緒にイビサ島へ休暇を過ごしに行ったんだ」
「そのときに、彼がその(引退)ことを僕に話してくれた。そのときは彼もまだ完全に決めていたわけじゃなかったけれど、僕は彼がほぼ決心を固めたんだと感じていたよ」
「僕はそのとき、彼は間違っていないと感じたし、それ以外のことを彼にアドバイスすることなどできなかった。実際のところ、僕は彼がどんどん下位チームへと移籍し下の方のグリッドに下がり始めるようなことをしなかったことがうれしかったんだ。僕は彼にとっていいことだと思ったよ」
「僕はフェリペが大好きだから、彼の家族にとってもいいことだと思ったんだ。彼のお母さんやお母さん、そして奥さんもみんなすごくいい人たちなんだ。これからは彼はもっとよき父親、もっとよき夫になると思うよ」
「もちろん、彼もここから去るのをさびしく思うだろう。だけど、実際のところ、パドックには失ってさびしいものはそれほど多くはないんだ」
■2、3年のうちにはスローダウンしたい
そう語った42歳のスメドレイは、自分自身もF1での仕事から離れることも考え始めていると認め、次のように続けた。
「それはフェリペがやろうとしているとは関係ないことなんだ。だけど、僕もすべてのレースに帯同してきてほぼ20年になる。ずいぶん長くやってきたよ」
「だから、2年か3年のうちには、少しばかりスローダウンしたいと思っているんだ。プロとしてはレースに伴うのが正しいことだ。だけど、個人的な面からは、家族と離れているのは本当にさびしいものなんだ」
そう述べたスメドレイは、次のように締めくくっている。
「だから、そうするのは正しいことだと感じているのさ。僕はまだF1やウィリアムズの一員であり続けるだろう。僕はチームを再構築する手伝いをすると約束しているしね。だからといって、今後20年間もずっとすべてのレースに帯同しなくてはならないというわけではないよ」