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アウディのル・マン撤退がザウバーに及ぼす影響は?

2016年11月04日(金)16:54 pm

有名なル・マン24時間レースを含むWEC(世界耐久選手権)から、今年限りでアウディが撤退することが明らかとなった。そして、このことがF1チームのザウバーに与える影響が懸念されている。

近年、恒常的な資金難に苦しめられていたザウバーだが、今シーズン前半にはチームスタッフに対する給与遅配が明らかとなるなど、明らかに経営破たん一歩手前という状況に陥っていた。だが、スイスの投資家グループがチームに救済の手を差し伸べたことで、この危機を脱することができたと考えられている。

■アウディのWEC撤退でザウバーの売り上げ減少?

だが、アウディが突然WECからの撤退を表明したことで、ザウバーがまた新たな苦難を迎えるのではないかと心配されている。

というのも、アウディはこれまでザウバーがスイスのファクトリーに構える最新の風洞施設を使ってWEC用プロトタイプマシンの開発を行ってきており、アウディがWECから撤退するということは、ザウバーが優良顧客の仕事を失うということにつながるからだ。

■今後も風洞利用ユーザーは確保可能

だが、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、このことによってザウバーがまた財政危機に陥るようなことはないだろうと書いている。

その記事によれば、アウディはWECからは撤退するものの、今後もザウバーの風洞施設を使ってDTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)用のレーシングカー設計や、その他の開発プログラムを進めることになるだろうという。

さらに、これまではアウディとザウバーの間で風洞施設の独占使用契約が結ばれていたが、今後はザウバーが新たな顧客を獲得できる見込みも非常に高く、今回のアウディのWEC撤退が直接的にザウバーの経営状態に影響を及ぼす可能性は低いと見込まれているようだ。

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