今季のF1も残り4レースとなったが、F1チャンピオンの座をかけて、メルセデスAMGのチームメート同士のガチンコ勝負が見られることになりそうだ。
ドイツの『Bild(ビルト)』は、メルセデスAMGがすでに今季のコンストラクターズタイトルを確定させたことで、今後の残り4レースではニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンに最後まで自由に戦わせることになると報じている。
メルセデスAMGではこれまでにも原則としてチームオーダーは出さない主義だと言われていたが、実際には内部的にレース中にドライバーが守るべきかなり長いルールが制定されていることが知られている。チーム関係者は、それを「聖書」と呼んでいるそうだ。
■残りのレースはドライバーに一切の制約なし
だが、ビジネス担当エグゼクティブディレクターとしてメルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフは、残りのレースではドライバーたちに一切の注文を付けないと次のように語った。
「チームオーダーもないし、制限も何もない。うまくやった方が勝つということだ」
すでに、メルセデスAMG以外のチームのドライバーにはタイトル獲得の可能性が残されていない。つまり、メルセデスAMGとしては仮に今後ロズベルグとハミルトンが同士打ちしてノーポイントに終わるようなことがあっても必ずどちらかがタイトルを手にすることが決まっており、チームオーダーを出す必要などないということだ。
■今年のハミルトンにはツキがなかったとラウダ
だが、実際のところ、残り4レースとなった時点で33ポイントのリードを奪っているロズベルグが圧倒的に有利な状況であることは間違いない。
メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダも、今年のタイトルはすでにロズベルグの手にわたったも同然だと『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように語った。
「ニコのクルマに何か問題が起きるようなことさえなければ、ルイスが今年タイトルを取るのは無理だろうね」
「ものごとがうまくいかない年もあるものだし、ルイスにとっては今年がそういう年だったようだね」