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ヒュルケンベルグを得て来季の大躍進が期待されるルノー

2016年10月21日(金)5:18 am

2017年F1シーズンには、ルノーが飛躍的な改善を見せるだろうと考えられている。

■戦闘力に欠けるシャシーで苦戦する今年のルノー

ロータスを買収して2016年からフルワークスチーム体制でF1再挑戦を開始したルノー。だが、現時点ではいまだに8ポイントしか獲得できず、コンストラクターズランキングも11チーム中9番手にとどまっている。

だが、これも無理のない話だと言わざるを得ない。ルノーが買収したロータスは、かつて自分たちのワークスチームだったが、近年は厳しい財政状況を抱えており、満足にクルマを開発することもできない状況を迎えていた。

さらに、ルノーのロータス買収決定が遅れたことにより、本来はメルセデスパワーユニット搭載用に設計されていたクルマに急きょルノーパワーユニットを積み替えて2016年シーズンに臨んでいるのだ。実際のところ、そのシャシーも2015年型ロータスを改造したものに過ぎないと言われており、戦闘力に欠けるのは最初から分かっていたことなのだ。

■パワーユニットは大きく改善

だが、今季のルノーパワーユニットが昨年から格段の進歩を遂げたのは確かだ。タグ・ホイヤーというブランド名が与えられてはいるものの、そのパワーユニットを搭載したレッドブルが現在ではフェラーリを追い抜いてコンストラクターズランキング2番手につけていることでもそれは明らかだろう。

ルノーでは、今シーズンも早い段階から2017年に向けたシャシー開発を進めてきている。世界を代表する自動車メーカーであるルノーが威信と予算をかけて造り上げる2017年型F1カーが、今年とは全く違うレベルの強さを発揮する可能性は十二分にあるわけだ。

■ヒュルケンベルグの加入で来季はさらに飛躍

元F1ドライバーであり、現在はドイツのテレビ局『Sky(スカイ)』でF1解説者を務めるマルク・スレールは、そのルノーに移籍を決めたニコ・ヒュルケンベルグ(現フォース・インディア)はいい判断をしたと次のように語った。

「ほかの(トップ)チームへ行く可能性が消えた中で、それ(ルノー移籍)は彼にできる最善の判断だった」

「ルノーは大きく、新たに活動を開始したチームだ。そして彼にはそのチームをリードしていけるだけの経験がある」

今年のルノーは「眠れる巨人」であり、いまにF1のトップチームの仲間入りをするだろうと見ている者が多いようだが、それについてどう思うかと尋ねられたスレールは次のように答えた。

「間違いないね」

「今シーズンの結果にだまされてはならないよ。ルノーにとって今年は移行期にしか過ぎなかったのだからね。彼らはもうずいぶん前から完全に来シーズンに目を向けているよ」

「彼らがエンジンをさらに改善することができれば、彼らが大きく飛躍するだろうと確信しているよ。チームがエンストンに拠点を置いていることは誰もが知っているし、彼らはロータス時代に少ない予算で勝てるクルマを造っていたということを忘れてはならないよ」

■ヒュルケンベルグの後任にはウェーレインが適任

一方、スレールはヒュルケンベルグの離脱で空くことになるフォース・インディアのシートを、マノーのパスカル・ウェーレインが獲得できることを期待していると語り、次のように続けた。

「いずれにしても、彼にはその力があるよ」

「メルセデスAMGでテストをしたときだった、彼は本当に速いタイムを刻むことができることを示してみせた。マノーでは、いくら速く走ってみせたところで、結局は一番後ろだからね」

そう語ったスレールは、セルジオ・ペレスという強いチームメートを持つこともウェーレインにとってはいいチャンスになるはずだと次のように付け加えた。

「ペレスとなら、彼は対抗すべき経験のあるチームメートを持つことになるからね」

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