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ロス・ブラウンがメルセデスAMG離脱の経緯を激白 最大の原因は「不信」

2016年10月20日(木)17:14 pm

2013年シーズンを最後にメルセデスAMGのチーム代表を降り、F1から完全に引退してしまったロス・ブラウンだが、その決心に至った理由がこのほど明らかとなった。

■2013年限りできっぱりとF1との縁を切ったブラウン

ブラウンは技術トップとしてミハエル・シューマッハらとフェラーリ黄金時代を築いた立役者の1人だ。2008年にはホンダからチーム代表として招かれたが、ホンダはその年限りでF1から撤退。そのチームを引き継ぎ、自らのチームであるブラウンGPを立ち上げて望んだ翌2009年にはジェンソン・バトンがドライバーズタイトルを獲得、チームとしてもコンストラクターズタイトルを獲得し、2冠を達成している。

その翌年2010年にはチームをメルセデスに売却し、新たにメルセデスのフルワークスチームの代表を務めることになった。だが、パワーユニットの導入を始め、新たなレギュレーションによりF1が大きく変わることになる2014年を前にして、ブラウンはメルセデスAMGから、そしてF1活動そのものから身を引いてしまっていた。

■ヴォルフやラウダが何をしたいのか全く分からなかった

当時、メルセデスは2012年9月にニキ・ラウダをワークスチームの非常勤役員兼共同オーナーに据え、2013年にはそれまでチームCEOを務めていたニック・フライの後任として、メルセデスのスポーツ部門責任者であるトト・ヴォルフをも送り込むという人事を行っていた。さらに、同年6月にはマクラーレンの元テクニカルディレクターであるパディ・ロウが技術最高責任者として加入するなど、チームの人事体制が大きく変動していた。

ブラウンは、近いうちに出版される自署『トータル・コンペティション』の中で、そのときの経緯を次のように語っている。

「私は彼らが何をしようとしているのか全く分からなかったんだ」

ロウがマクラーレンから移籍してくると聞いたブラウンは、その件についてヴォルフとラウダに説明を求めたものの、ブラウンによれば「彼らはお互いに責任をなすり付け合っていた」のだという。

■F1離脱の要因は新首脳陣たちへの不信

さらに、ブラウンは当時ヴォルフがかつてフォース・インディアやHRTのチーム代表を務めていたコリン・コレスに対して、ブラウンが「私の金の上であぐらをかいている」と語っていたことも暴露し、次のように続けている。

「パディ・ロウに関しても、どういうつもりなのか全く分からなかったよ。彼は(メルセデスAMGに)飛び込んできて私の仕事を奪ったことで非常に満足だっただろうがね」

「私は、これらの人たちを信頼することができなかったんだ。だから、自分が戦争を始めて彼らを追い出そうとでもしない限り、もう将来はないと分かったのさ」

メルセデスAMGでは、現時点においてはこの件についてコメントは出していない。

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