ケビン・マグヌッセン(ルノー)が、2017年にインディカーへ転向するのではないかとの報道を否定した。
■ルノー残留が厳しくなったマグヌッセン
ルノーではすでに来季ニコ・ヒュルケンベルグ(現フォース・インディア)を迎え入れることを正式発表している。そして、そのチームメートとなるのはエステバン・オコン(マノー)、もしくはバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)ではないかとのうわさがささやかれている。
今季ルノーと1年契約を結んでいたマグヌッセンだが、ルノー側に契約延長オプションがあり、本来はそのオプション行使期限は9月末となっていた。だが、ルノー側がその期限を10月14日(金)まで延長したいとマグヌッセンに申し入れたことが明らかとなり、マグヌッセンのルノー残留の可能性が高まったようだとの報道も行われていた。
■マグヌッセンがインディカーと交渉との報道も
だが、実際のところ、14日にルノーがマグヌッセンとの契約延長オプションを行使することはなかった。もちろん、これでマグヌッセンが来季ルノーのシートを獲得できる望みがまったく消えたわけではないが、かなり厳しい状況に追い込まれてしまったのは確かだ。
そして、今週に入ってからマグヌッセンがF1をあきらめ、アメリカにわたってインディカーに挑戦するかもしれないとの報道が行われた。その記事によれば、マグヌッセンが交渉を行うのは元F1ドライバーであるマイケル・アンドレッティが率いるチームのようだとされていた。
■あくまでもF1残留を目指す
だが、マグヌッセンはこの報道に関して自身のツイッターを通じて次のようにコメントした。
「僕はインディカーの大ファンだけど、今回の報道はうわさに過ぎないよ。そんなことはない」
「僕はこれからもF1を続けられるという自信を持っているし、できることならばルノーにこのあと何年もとどまりたいと思っているし、それに向けて頑張ることに疑いを抱かないで欲しいな」
「残念ながら、まだ何も今後について発表できることはない。だけど、近いうちにそうできることを期待しているよ。僕も落ち着かなくなってきているしね!」
■ツイッターコメントはあせりの現れ?
だが、このマグヌッセンのツイッターによるコメントに関し、デンマーク・モータースポーツ連盟のスポーツ主任を務めるボー・バルツァー・ニールセンは『BT』に次のように語った。
「これは、彼が世界に向けて自分にはもっと選択肢があるんだということを伝えるためのものだったのだと想像できるよ。そして、彼はルノーに決断を迫っているわけだ」
さらに、デンマークのF1解説者であるイェンズ・ハンセンも次のように語った。
「このタイミングには驚かされたよ。楽観的でありながら、あせっていることを同時に示しているわけだからね」
■マグヌッセンに道は開けるのか?
ハンセンは、このあとマグヌッセンに残されたチャンスは、ルノーも含め、ニコ・ヒュルケンベルグが抜けるフォース・インディア、フェリペ・マッサが抜けるウィリアムズ、あるいは来季2年目のシーズンを迎えるハースへ移籍する可能性を探ることだろうと語り、次のように付け加えた。
「この4チームの将来はまだいくぶん不透明な部分が残っている。そして、ケビンはこれらのチームの首脳陣からはいい評価を得ているからね」