ブラジル人ドライバーのフェリペ・ナッセが、2017年もザウバーに残留する可能性を示唆した。
ここ数年厳しい財政状況が続いていたザウバーだが、今シーズン用F1カーC35の戦闘力不足は否めず、今季はまだ1ポイントも獲得できていない。
■少し前まではザウバー離脱を示唆していたナッセ
こうした状況に不満を抱えていたナッセは、2017年シーズンに向けて自身が持ち込んだスポンサーであるブラジル銀行とともに、どこかほかのチームへ移籍する可能性をほのめかしていた。
だが、新オーナーを迎えたザウバーが財政苦境からは抜け出すことができたこともあり、24歳のナッセも現時点ではチームの状況にかなり満足しているようだ。
「今年は、僕だけではなく、チーム全体にとって厳しい年になっている」
母国ブラジルの『Globo(グローボ)』にそう語ったナッセは、次のように続けた。
「僕たちが置かれている状況を知っていれば、結果だけで僕たちのことを分析などできないことは分かるはずだよ。だけど僕はずっとチームを引っ張っていこうとしていたし、物事の前向きな面に目を向けようとしていた。こういう働きが2017年に向けて不可欠なものとなるだろうね」
■今ではザウバーも魅力的なチームに
ここ最近では、ナッセは2017年に向けてルノーもしくはウィリアムズへの移籍を狙っているようだとうわさされていた。ナッセ自身も交渉を行っていたことは否定していない。
「うん、僕たちは(他チームと)接触していた。僕には選択肢があるけれど、現時点ではまだ決断はしていない。あとは待つだけさ」
そう語ったナッセだが、来季もザウバーにとどまることを示唆するように次のように付け加えた。
「僕が目にしているのは、ザウバーが新たな投資家が参入したことによって建設的な道を歩み始めたということだ。魅力的なチームだし、僕の今後についても近いうちに発表できることを期待しているよ」