F1公式タイヤのピレリが、F1日本GPの決勝レースを振り返った。
数多くのオーバーテイクと多彩な戦略が展開された日本グランプリは、例年通りの見応えあるレースで、上位3名が採用したソフト ー ハード ー ハードと繋ぐ2ストップ戦略が主流となった。
ポールポジションから完璧なスタートを決めたニコ・ロズベルグが、その後もレッドブルの「アンダーカット」によるポジションアップを抑えて優勝した。
チームメイトのルイス・ハミルトンは、トラックポジションを上げるべく、やや長めのスティントを走行し、スタート直後に8位まで順位を落としながらも3位でフィニッシュした。
最終ピットストップを終えた時点で、ルイス・ハミルトンはセバスチャン・ベッテルを抜いて3位に浮上。セバスチャン・ベッテルはソフトタイヤを最終スティントに選択した。耐久性の高いハードタイヤに交換したルイス・ハミルトンは、レース終盤、レッドブルのマックス・フェルスタッペンとの2位争いを繰り広げ、フィナーレを盛り上げた。
■1ストップ戦略でポイント獲得
全ドライバーが2ストップ戦略を使用したわけではなく、ウィリアムズのバルテッリ・ボッタスとフェリペ・マッサは、ともに1ストップ戦略でポイントを獲得している。ルノーとザウバーのドライバーたちも1ストップを採用した。
■多彩なタイヤ戦略
スタート時、トップ10グリッドのドライバーたちはソフトを、そして1ストッパーはミディアムまたはハードを装着するなど、全3種類のスリックコンパウンドがグリッド上に登場した。フォース・インディアのみが、レース中に全3種類のスリックコンパウンドを使用した。
■ポール・ヘンベリー(ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
「全3種類のスリックコンパウンドが戦略に幅広い選択肢を提供し、数多くのオーバーテイクと戦略を見ることができました。
ドライウェザーで、セーフティーカーの登場機会も無かったことで、2ストップ戦略が主流となりました。しかし、シーズン中でも屈指のタイヤへの負荷が高い鈴鹿で、1ストップ戦略も機能していました。
今年のコンストラクターズタイトルを獲得したメルセデスを祝福したいと思います」
■コンパウンド毎のラップタイム上位
●ハード
1 ハミルトン 1分35秒152
2 リカルド 1分35秒511
3 ライコネン 1分35秒990
●ミディアム
1 ペレス 1分36秒756
2 ヒュルケンベルグ 1分37秒351
3 マグヌッセン 1分38秒036
●ソフト
1 ベッテル 1分35秒118
2 ロズベルグ 1分37秒112
3 バトン 1分37秒477
■最長スティント
ハード 29周(マッサ、クビアト)
ミディアム 27周(ナッセ、マグヌッセン)
ソフト 19周(ベッテル)