フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネは、セバスチャン・ベッテルは契約延長を「勝ち取らなければならない」と語った。
ベッテルは、F1第16戦マレーシアGPスタート直後の1コーナーでニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)と接触してリタイア。イタリアメディアはベッテルが「危機的」状況だと書き立てた。
こうした批判について聞かれると、ベッテルは「僕も字は読めるけれど、どうせなら別のものを読むよ」と答えたと『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』が伝えている。
■ベッテルは「集中することが必要」とアリバベーネ
ベッテルについて聞かれたアリバベーネは、イタリアの『Sky(スカイ)』に次のように語った。
「ベッテルは問題でも解決策でもない」
「2人のドライバーは非常に重要だ。セブは懸命に働いているが、ときには気が散ることもあった」
「彼にはクルマに集中することが必要だ。彼は本当に多大な力を注ぎ込む人間だから、あらゆることに関心を持つ。従って、彼がやるべきメインの仕事に集中させなければならないときもある」
■誰もが自分の居場所を勝ち取らなければならない
ベッテルはフェラーリと2017年まで契約している。かつてミハエル・シューマッハが在籍した頃にやったように、早めに契約を更新してチームの信頼を示すことはあるかと聞かれると、アリバベーネはこう答えた。
「(契約を)更新したからといって勝てる者はいないだろう」
「今は時代が違う。過去シューマッハに対してうまくいったことが、セブにも効果を現すとは限らない」
アリバベーネは、ベッテルの契約については今後の成績次第だと語っている。
「セブにはわれわれとの契約があり、われわれは皆、それぞれに目標を設定している。誰もが自分の居場所と報酬を勝ち取らなければならないのは確かだ」
■ライバルを過小評価していた
フェラーリは今年、「メルセデスAMGとレッドブルの強さを過小評価していた」とアリバベーネは認めた。
「前だけでなく後ろも見なければいけないという謙虚さをわれわれは学んだ」
「(マシン)デザイン次第だが、プロジェクトの実績とは別の予測不可能の要素もあった」
これは、フェラーリの技術部門を率いていたジェームス・アリソンが今シーズン初めに急病で妻を亡くし、結局チームを離れたことを指しているのだろう。