現在、劇的な変化が予感されているF1だが、レッドブルのダニエル・リカルドはそれがF1のためにいいことなのかどうかはまだよく分からないと語った。
■大きな変化を迎えるF1
2017年にはF1の技術ルールが大きく変わることになる。シャシーとタイヤの幅がそれぞれ今よりもかなりワイドなものとされ、ダウンフォースもかなり大きくなると言われている。その結果、今季までのF1カーよりも1周あたり数秒ラップタイムが短縮されることになると考えられている。
だが、F1が大きく変わるのは技術関連ルールやクルマの見た目だけではない。来季はリバティ・メディアという新オーナーが誕生して迎える最初のF1シーズンということになるが、新オーナーもF1を大きく変えていこうと計画しているようだ。
■段階的変化のほうが好ましいとリカルド
だがオーストラリア出身のリカルドは、劇的な変化を起こすのではなく、段階的に少しずつF1を改善していくほうが好ましいと考えている。
リカルドは、フランスの『Auto Hebdo(オト・エブド)』に次のように語った。
「全員を満足させるのは不可能なことだよ」
「僕が見るに、多くの人たちがF1に対して間違った批判をしていると思う。正直な話、2人のドライバーしかF1タイトルを狙えないにしても、レースは確かに面白くなってきているよ」
「僕としては劇的にこれまでとは違うシリーズにするよりは、バランスよく段階的に変化するほうがいいと思う。実際のところF1は今でも面白いよ。だけど、少しずつ改善することでもっと良くなると思うんだ」
■今以上に速いクルマが必要?
リカルドはさらに、ダウンフォースが増し、タイヤのグリップも増す2017年のF1カーはGフォースが大きくなることは間違いないため、ドライバーはそれに耐えられるように首をもっと鍛えておく必要があると語っている。だが、F1をよりよくするために今よりも速いF1カーが必要なのかどうかはよく分からないと次のように付け加えた。
「クルマはもっと速くなるだろうし、見た目も攻撃的になりそうだ。だけど、それがショーとしてのレースにどういう影響を及ぼすのかは分からないな」