いよいよ2日(金)にモンツァ・サーキットでF1イタリアGP(4日決勝)の開幕を迎えるが、1週間前に行われたベルギーGPでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が見せた行為についての議論がいまだにメディアをにぎわせている。
■フェラーリとの確執を生んだフェルスタッペン
予選で自己最高位となる2番手となり、ポールシッターのニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)と並んで最前列で決勝開始を迎えたフェルスタッペンだが、スタートに失敗して2列目からスタートしたフェラーリ勢に前に出られてしまった。
それでも、ヘアピン状のターン1で強引にキミ・ライコネン(フェラーリ)の内側に自分のマシンをねじ込んだが、これにより行き場を失ったライコネンにセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が衝突。さらにフェルスタッペンとも接触してしまったライコネンはクルマにダメージを負って大きく順位を下げてしまった。
さらに、レース中にはライコネンに追い上げられたフェルスタッペンが横に並ぼうとしていたライコネンの前で急な進路変更を行って妨害。あわやまた両者がクラッシュするかというシーンを生んでいた。
このフェルスタッペンの走りに関して、F1関係者の中にはフェルスタッペンはあまりにも無謀だと主張する者もいれば、彼が見せた走りはF1にとってよいことだと称賛を送る者もいる。
■フェルスタッペンがまだ18歳であることを忘れるな
フェルスタッペンと同じオランダ出身の元F1ドライバーであるヤン・ラマースは、フェルスタッペンがレース後に受けた批判に対してさらに強く反論したことで余計に騒ぎを大きくしまったのだと考えている。ラマースはオランダの『De Telegraaf(テレグラーフ)』に次のように語った。
「これまでは、彼は成熟した態度を示してみんなを驚かせていた。だが、彼はまだ18歳にしか過ぎないということだ」
「マックスはF1という池に投げ込まれた石なんだ。そこにはさざ波も立つものさ。誰もが彼がこれまでの力関係をひっくりかえすことを喜んでいるわけではないからね」
■フェルスタッペンは若者のアイドル
一方、イタリア出身の元F1ドライバーであるピエルルイジ・マルティニはフェルスタッペンがF1にもたらした影響を評価している。
「彼のようなドライバーがもっといればと思うよ」
スペインの『Marca(マルカ)』にそう語ったマルティニは、次のように付け加えた。
「彼は物議をかもしているが、それはF1にとってはいいことだよ。みんなは今のルールや裁定の多さにへきえきしているからね。それに、ほかのドライバーが彼を批判しているにせよ、彼は若者たちのアイドルになっているよ」