ルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、パワーユニットの交換により、F1ベルギーGP(28日決勝)で55グリッド降格のペナルティーを受ける。
パワーユニットを構成する6種類のコンポーネントは、それぞれ年間5基しか使えない。しかし、ハミルトンはシーズン序盤にトラブルが相次いだため、規定数を超えることは確実だった。
そこで、メルセデスAMGはベルギーGPの3回のフリー走行で毎回新しいコンポーネントに交換。その結果、1回のペナルティーで、残り9戦で使えるコンポーネントを3基ずつ確保できたことになる。
この交換によって、ハミルトンが受ける降格ペナルティーは合計55グリッド分になった。また、最後尾に下がることが決まっているため、予選も最低限の走行しか行わないことをチームは明らかにしている。
■ばん回は意外に簡単ではないとクルサード
元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、「夏休み前にあったルイスとニコ・ロズベルグの間の緊迫感」が奪われるとルールに批判的だ。
一方、決勝でハミルトンが最後尾から表彰台までばん回できるかどうかについて、クルサードは『Telegraph(テレグラフ)』紙に疑問を呈している。
「ルイスなら順位を上げてくるだろう。しかし、このコースで考えられているほど簡単なことではないと思う」
「ストレートで速いクルマはたくさんあるし、これまでもメルセデスAMGは渋滞に強くなかった。ポイント圏内には来るはずだけれど、表彰台に近づいたとしたら驚くよ。何か特別な出来事でもない限りはね」
■表彰台もあり得る?
しかし、かつてハミルトンとチームメートだったジェンソン・バトン(マクラーレン)は違う考えだ。『Daily Mail(デイリー・メール)』が伝えている。
「最悪でも彼は4位でフィニッシュするよ」とバトン。
「それよりいい結果ですらあり得る。彼のチームメート(ロズベルグ)が前のレースで4位フィニッシュだったんだから、別に最悪の週末というわけじゃないよ」