ダニール・クビアトが、今後F1キャリアを継続するにあたっては、現在所属しているトロロッソが「非常にいい場所」になるだろうと認めた。
■レッドブルとの決別は不可避だとうわさされていたクビアト
レッドブルの育成ドライバーであるクビアトは19歳の若さで2014年にジュニアチームのトロロッソからF1デビューを飾ると、2015年にはトップチームのレッドブルに抜てきされていた。だが、今季の第4戦ロシアGP後にマックス・フェルスタッペンと入れ替わりに、再びトロロッソへと降格されていた。
これに憤ったクビアトは、一時レッドブルとの関係を絶つ方向で考えていると報じられていた。だが、一方でトロロッソ移籍後の成績不振により、レッドブル側が2017年に向けてクビアトとの契約を延長しないことを決めたようだともうわさされていた。
■降格によってショックを受けていたのは事実
クビアトは、トロロッソに降格された時点では精神的にかなり打ちのめされていたことを認め、スペインのウェブサイト『laf1.es』に次のように語った。
「僕はF1が大好きだよ。だけど、5月と6月は僕にとって精神的にいい月ではなかったね。だけどキャリアにおいてはこういうことも起こるものだし、将来はもっとよくなるはずだよ」
■クビアトにもチャンスはあるとレッドブル首脳
クビアトのボスであるフランツ・トスト(トロロッソ/チーム代表)やレッドブルのドライバー育成責任者であるヘルムート・マルコも、まだクビアトを見限ったわけではないと主張している。そして、クビアト本人も今後トロロッソでF1キャリアを継続したいという気持ちに変わってきているようだ。
「キャリアはかなり中断されてしまったよ」と語ったクビアトは、次のように続けた。
「僕はもはやルーキーではないし、今は一貫性を求めているんだ。落ち着くことができ、自分の能力すべてを示すことができる場所をね」
■今はチームの決定を待つだけ
だが、今後のF1キャリア継続に関して不安があるかと質問されたクビアトは、「心配はしていないよ。どうなろうと覚悟はできているからね」と答え、さらに次のように続けている。
「僕は、あるいはほかの誰も、あせってなどいないよ。僕たちは十分な情報を検討した上で決断を下すために時間をかけることになる。それが僕にとっても彼ら(チーム)にとっても最善のことだからね。もちろん、トロロッソは自分のキャリアを継続するために非常にいいところだし、僕たちはこのシナリオを検討しているよ」
「そのうち決定が下されるだろうから、しばらくの間、それを待つしかないね」
■自分のやるべきことは分かっている
そう語ったクビアトだが、トロロッソに残留できる自信はあると主張している。
「トロロッソはかなり居心地がいいと感じている。ここのみんなのことも知っているしね。課題はクルマに一貫性を持たせることとコース上で抱える問題に対応することだよ。それを解決することさえできれば、結果は付いてくるはずだからね」
そう語ったクビアトは、次のように締めくくった。
「いずれにせよ、これから僕がやらなければならないことは分かっているよ」