フェリペ・ナッセ(ザウバー)が母国ブラジルのテメル大統領代行を公式に訪問した。
現在、ブラジルのルセフ大統領は会計不正操作疑惑を受けて停職中で、罷免は免れない状況と見られている。ルセフ大統領は無罪を主張し、弾劾を反民主的な「クーデター」に近い行為だと反発している。
一方、大統領代行に就任したテメル副大統領も、その支持率が低迷している。リオデジャネイロオリンピックの開会式では大きなブーイングを浴びたため、閉会式には欠席することを決めた。
■「支持を示すため」ではないとナッセ
そんな中、テメル大統領代行を訪問したナッセだが、政治的な支持を示すものではないと話している。『O Estado de S.Paulo(オ・エスタード・ジ・サンパウロ)』紙が伝えた。
「僕は支持を示すために来たわけじゃない」
「ブラジルの代表として、国の手助けをしたいという意思を示すために来たんだ」
「僕は国を代表しているのであって、政党や好き嫌いとは関係ない」
ナッセは、テメル大統領代行も自分と同じレバノン系であることを知ってうれしいと話したが、F1などモータースポーツに対するブラジル政府による支援の可能性については、話し合ったことを否定した。
とはいえ、ナッセやザウバーのスポンサーであるブラジル銀行は、その最大の株主がブラジル政府だ。
「スポンサーはどんなスポーツ選手にとっても不可欠だ。モータースポーツに限らずね」とナッセは話している。