今年もF1チャンピオン争いはメルセデスAMGのルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグによる一騎打ちとなっているが、両者が非常に違う心境で夏休みを迎えることになったのは確かだろう。
今シーズン前半最後のレースとなったF1ドイツGP(第12戦)で4連勝を飾り、今季の通算勝ち星を6に伸ばしたハミルトンは、ライバルのロズベルグに19ポイント差をつけ、非常にいい気分で夏休みを迎えている。ハミルトンは早速カリブ海のバルバドス島へと向かってそこでパレードに参加するなど、休みをおう歌しているという。
一方、ドイツの『Bild(ビルト)』が伝えたところによれば、7月に行われた4レースすべてでハミルトンに勝利を奪われて最大43ポイントも開いていた差を一気に逆転されてしまったロズベルグは、スペインのイビサ島へ向かったという。
モナコに自宅を構えるロズベルグだが、イビサ島にも家を持っており、妻のビビアンはそこでアイスクリーム・パーラーを営んでいる。『Bild(ビルト)』は、ロズベルグはイビサ島で家族とともにリラックスした生活を送る計画をしているようだと伝えている。
■ロズベルグは自信を取り戻すことが必要だとラウダ
だが、最近メルセデスAMGの非常勤会長を務めるニキ・ラウダもロズベルグと合流するためにイビサ島へ向かったと伝えられている。その目的は、開幕4連勝を飾ったものの、最近は勝てなくなってしまったロズベルグを支援するためのようだ。
「我々は彼と話をすることになるが、そこで今の問題についての話し合いをすることになるだろう」
そう語った伝説的元F1ドライバーでもあるラウダは、スイスの『Blick(ブリック)』紙に次のように付け加えた。
「彼にはもう一度自分自身を信じることが必要だ。そうすれば、彼は再びルイスにとってやっかいな存在となるだろう」
■今度も反撃に転ずる自信はあるとロズベルグ
だが、ロズベルグ本人は、夏休みが明ければすぐにハミルトンに対して反撃に転ずることができると次のように主張した。
「ルイスは最近急に強くなったわけじゃないんだ。彼はこれまでも常に強かった」
「ホッケンハイムのことはがっかりしているよ。僕は素晴らしい予選もできたし、金曜日にはロングランでもいいペースがあったからね。決勝ですべてが悪い方向へ行ってしまったことだけが残念だ」
そう語ったロズベルグは次のように結んでいる。
「だけど僕にはこれまでにも敗北のあとで常にさらに強くなれることを示してきたという実績がある。何度も何度もね。だから問題ないよ」