メルセデスAMGとマクラーレンがあるエンジニアを巡って法廷闘争に入ることになるかもしれない。
■マクラーレンが引き抜こうとしたエンジニアをメルセデスAMGが慰留に成功
『El Mundo Deportivo(ムンド・デポルティーボ)』などを含むスペインのメディアが報じたところによれば、マクラーレンは最近、メルセデスAMGのビークルダイナミクス責任者を務めているロワク・セラに移籍を持ちかけ、契約を結んでいたという。
ところが、メルセデスAMG側がセラの説得に成功、セラは一転メルセデスAMG残留を決めたのだという。そしてマクラーレンはこれを契約違反だととらえ、メルセデスAMGに対して抗議を行ったようだ。
■マクラーレン側は法的手続きの開始を示唆
メルセデスAMGを率いるトト・ヴォルフ(ビジネス担当エグゼクティブディレクター)は、セラはメルセデスAMGに所属していると語ったのみで、それ以上のことを語ろうとしなかったという。
だが、『Marca(マルカ)』は、マクラーレンはメルセデスAMGに対して法的手続きを取るつもりだと報じ、マクラーレンの代理人による次のようなコメントを掲載している。
「この問題は法的手続きの対象となるものだ。その手続きが完了するまではコメントするつもりはない」
■2年前にも同様の事例があったマクラーレン
ちなみに、マクラーレンでは2014年にも同様の状況を経験したことがある。当時レッドブルの空力エンジニアであるダン・ファローズの引き抜きを行おうとしたマクラーレンだが、やはり同様にファローズが翻意してレッドブル残留を希望。これに対して法的手続きも辞さないとしていたマクラーレンだったが、最終的にはロン・デニス(マクラーレン総帥)とクリスチャン・ホーナー(レッドブル/チーム代表)が直接話し合いを行い、この問題に終止符を打っていた。