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フェラーリ、技術トップ離脱の真相は?

2016年07月28日(木)18:31 pm

フェラーリは27日(水)に、うわさに上っていたジェームス・アリソン(テクニカルディレクター)のチーム離脱を正式に発表した。

■妻の急逝を受け母国イギリスへ戻ることを希望していたアリソン

フェラーリでは、これに関しては両者の合意のもとに決定されたとしているが、その具体的な理由に関しては明らかにしていない。

一般的には、今年初旬に妻が病死したことを受け、残された子供たちが住む母国イギリスへ戻ることをアリソンが希望していたのが今回のチーム離脱に至った最大の理由だと考えられている。

事実、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば、妻の急逝以降、アリソンはマラネロにあるフェラーリ本部には1週のうち3日半ほどしか姿を見せず、レース現場へ赴くこともまれだったという。

■現会長との関係が悪化していたという事実も?

だが、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、アリソン離脱の理由はそれだけではなかったようだと見ている。それは現会長であるセルジオ・マルキオンネとの確執だ。

「イギリスへ戻るということも間違いなく離脱の理由のひとつだ」

そう書いた『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、次のように続けている。

「だが、マルキオンネがアリソンと続けることに耐えられなかったのだという声もある。アリソンは自分の考えを主張し、自分の25年に及ぶモータースポーツ経験とは相反する不合理な目標を受け入れることを拒絶していたためだ」

■今後も何らかの動きが見込まれるフェラーリ管理体制

フェラーリでは、アリソンの離脱に伴い、これまでパワーユニット開発責任者を務めていたマッティア・ビノットをチーフテクニカルオフィサーに昇格させたが、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、これはあくまでも「暫定的」な措置だろうと見ている。

一方で、かつてフェラーリ黄金期にテクニカルディレクターを務めていたロス・ブラウンが、今週末にF1ドイツGP(31日決勝)が開催されるホッケンハイムへと向かっているとも報じられている。

ブラウンはすでに2013年シーズン後にそれまでチーム代表勤めていたメルセデスAMGと離脱し、以降はF1からは完全に離れている。本人はF1への復帰に関して否定的なコメントを行っているが、メルセデスAMGを離脱した時点ではチーム代表というポジションが与えられなければF1に戻るつもりはないと発言していたことでも知られている。

何が起きても不思議ではないF1だけに、現チーム代表のマウリツィオ・アリバベーネ更迭のうわさすらささやかれているフェラーリでさらに大きな管理体制の見直しが行われる可能性が全くないとは言えないかもしれない。

一方、フェラーリを離脱したアリソンに関しては、イギリスのエンストンに拠点を置く古巣ルノーへの復帰が有力視されているが、マクラーレンやメルセデスAMGへの移籍の可能性も取りざたされているようだ。

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