2014年にF1が現在のパワーユニットを導入して以来、今もなおメルセデスが最強を誇っているのは間違いない。だが、今年はほかのメーカーたちもかなりの勢いでその差を縮めてきている。
■パワーユニット性能はメルセデスと互角だとフェラーリ
フェラーリのチーム代表を務めるマウリツィオ・アリバベーネは、『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。
「我々のエンジンはメルセデスとほぼ同等だと思っているよ。空力とタイヤマネジメントに関しては、我々のほうがまだ後れをとっている」
最近、そのフェラーリをしのぐ成績をあげ、一躍最強メルセデスAMGにとって最大のライバルとして復活してきたのがタグ・ホイヤーというブランド名が付けられたルノー製パワーユニットを搭載するレッドブルだ。
■ルノーはメルセデスに47馬力劣っているだけ
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、次のように主張している。
「ルノーは追いついたよ」
「そして、もっと改善されることも分かっている。現在はおよそ35キロワット(約47馬力相当)だけ負けている。ルノーの担当者からはそう聞かされているよ」
■次の飛躍的進歩は来年になるとルノー
だが、ルノーがその差を縮められるとしても、それは来年の話になってしまうようだ。
「大きな飛躍が見られるのは、来年のエンジンになるよ。(2017年の)開幕戦でね」
そう語ったルノーのエンジンテクニカルディレクターを務めるレミ・タファンは、次のように付け加えた。
「今シーズンが終わりを迎えるまで、我々は現在のもの(2016年仕様パワーユニット)から最大限の能力を引き出すことに取り組んでいく。だが、開幕戦(オーストラリア)と第6戦(モナコ)で示したような大きな改善はもう見られないだろうね」