2006年F1ハンガリーGPは、天候が刻々と変化したこともあり、劇的なレース展開だった。
■2006年は、新王者アロンソvs7冠の旧王者シューマッハ
全18レースで争われた2006年シーズン、前年にシューマッハを倒して初のF1王者に輝いたフェルナンド・アロンソが6勝、7度のF1王者ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)が5勝、ジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)が1勝で迎えた第13戦F1ハンガリーGP。直近でシューマッハが3連勝して勢いづいており、チャンピオン争いはし烈を極めていた。
■アロンソ2年連続チャンピオン、シューマッハ引退
この年、アロンソは2年連続チャンピオンに輝き、シューマッハは第15戦イタリアGPでこの年限りでの引退を表明し、フェラーリ&シューマッハの黄金時代が終わりを迎えた。
■予選で両者に2秒ペナルティ、レースはさらに混戦へ
そんな2006年、F1ハンガリーGP予選で、アロンソとシューマッハはともに別々のペナルティを受けてしまう。アロンソは危険な走行をした行為で1秒加算、さらにイエローフラッグ無視でさらに1秒加算。シューマッハは赤旗中に追い抜きをしたことで2秒加算。2人仲良く2秒加算された結果、アロンソは15番手スタート、シューマッハは11番手スタートとなった。
■ハンガリーGP初ウェットは荒れた展開
2006年F1ハンガリーGP決勝レースは、初開催から21年目にして初ウェット。レース展開も荒れ模様で、レースは14番手スタートのジェンソン・バトン(ホンダF1)が自身初優勝。第3期ホンダF1でも初優勝となった。しかし、それはスタートでジャンプアップしてレースをリードしていたフェルナンド・アロンソ(ルノー)のリタイアに助けられたところもあったかもしれない。
■逃げるシューマッハ、追うアロンソの激しいバトル
スタートから1周した時点で11番手スタートのシューマッハは4番手へ、15番手スタートのアロンソは6位まで順位を上げていた。そして3周目、両者はテール・トゥ・ノーズの激しいバトルをすることになったのがこの動画だ。
逃げるシューマッハは立ち上がりで滑らせ加速が鈍りながらも巧みにブロック。さすが元王者だ、上手い。追うアロンソはマシンを右へ左へ振り、「どこでも抜くぞ」という勢いだ。
●【動画】アロンソ、シューマッハとの激しいバトルを制す(2:05)[F1.comへ]