F1界の大御所2人が、すでに2016年のF1タイトルのゆくえも決まったようなものだと語った。
■あっと言う間に1ポイント差
先週末にシルバーストンで行われた今季のF1第10戦イギリスGPで今季4勝目をあげたルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)だが、レース後にランキングリーダーであるチームメートのニコ・ロズベルグが10秒加算ペナルティーを受けて3位に降格されたことから、一時は40ポイント以上開いていた差もわずか1ポイントに縮まってしまった。
シーズン前半はロズベルグが開幕4連勝を達成する中いまひとつ波に乗れていなかったハミルトンだが、両者が同士打ちクラッシュを演じた第5戦スペインGPを境に形勢が逆転してきている。
■今年もルイスが勝つとスチュワート
シーズン序盤に勝ちに見放されていたときには、パーティーざんまいともやゆされるライフスタイルの影響でF1に集中できていないのではないかとの苦言も呈されていたハミルトンだが、最近の5レースで4勝をあげる好調ぶりを示し、完全復調をアピールしている。
「我々は、彼がサーキット外で羽目を外すのを許さないとならないね。彼はまだ若者だからね」
スイスの『Blick(ブリック)』紙にそう語った伝説的元F1ドライバーであるジャッキー・スチュワートは次のように続けた。
「ルイスがまたチャンピオンになるだろう。それは間違いないね」
「彼はまさに最高だし、特に現在のドライバーの中では最速だよ」
■賭けるならハミルトンだとエクレストン
3度F1王座に輝いた経歴を持つ77歳のスチュワートに加え、85歳のF1最高責任者バーニー・エクレストンも今年ハミルトンがF1タイトル3連覇を達成するだろうと考えている。
「私はルイスが勝つだろうと思うよ」
『Bild am Sonntag(ビルト・アム・ゾンターク)』にそう語ったエクレストンは、次のように付け加えた。
「そのほうがF1にとっていいことだと言っているわけではないし、ニコがだめだという意味でもない。ただ私はルイスのほうに金を賭けるということさ」