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「シルバーストンの空のように曇っている」フェラーリ不振にいら立つ伊メディア

2016年07月13日(水)17:47 pm

イタリアのメディアが、名門フェラーリが再び危機的状況を迎えたと書きたてている。

●【結果】F1イギリスGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数

今シーズン序盤にはメルセデスAMGに対抗できるのはフェラーリだけだろうと考えられていた。だが、最近のレースではパフォーマンスと信頼性の両面でレッドブルに後れをとっているのは明らかだ。

先週末のF1イギリスGP(第10戦)の前まではドライバーズランキングでは3番手につけていたセバスチャン・ベッテルだが、9位という成績に終わったことでレッドブルのダニエル・リカルドにも抜かれて5番手に下がってしまった。

コンストラクターズランキングも現時点ではメルセデスAMGに次ぐ2番手の位置をキープしているものの、いまやレッドブルとの差はわずかに6ポイントに縮まっている。

■フェラーリは危機的状況だと伊メディア

こうした状況のもと、フェラーリの母国イタリアではメディアがさまざまな論評を行っている。ここにそのいくつかを紹介してみよう。

「素晴らしい空力専門家だったニコラス・トンバジスを解任するといった性急な判断は正しかったのだろうかとの疑問が残る」―『La Gazzetta dello Sport(ガゼッタ・デロ・スポルト)』

「ベッテルも遅いクルマではなすすべがない」―『Corriere dello Sport(コリエーレ・デロ・スポルト)』

「レッドブルにさえ追い抜かれ、フェラーリの危機は深まりつつある。マラネロ(フェラーリ)のパフォーマンスはシルバーストンの空のように曇っていた」―『La Repubblica(レプブリカ)』

■シルバーストンが合わなかっただけとベッテル

そんな中、フェラーリのチーム代表を務めるマウリツィオ・アリバベーネは、先週末のF1イギリスGP(第10戦)で苦戦を強いられたのは、シルバーストン・サーキットのレイアウトが今年のフェラーリF1カーに合っていなかったようだと示唆している。

さらに、ベッテルも決してパニックに陥る必要はないと次のように語った。

「僕たちのクルマの特性からすれば簡単なサーキットではないだろうということが来る前から分かっていたんだ。トップを狙うのであれば苦手なサーキットがあってはまずいのも分かってはいるけれどね」

■功を奏すか?フェラーリのドライバー人事

一方、フェラーリが早々と来年は37歳となるキミ・ライコネンとの契約更新を発表したことに疑問の声を上げている者も少なくない。フェラーリが今後トップを狙うチームに返り咲くためには、例えばフォース・インディアで今季2度も表彰台に上る活躍を見せたセルジオ・ペレスのような若手をコックピットに座らせたほうがいいはずだというのがその理由だ。

イギリスの『Times(タイムズ)』紙は、アリバベーネに近いある関係者が次のように語ったと報じている。

「有望な若手がチャンスを得られなかったのは残念だ。だが、その理由は分かるだろう?」

「セバスチャン(ベッテル)がその理由さ」

この関係者が言わんとしたところは、実質的なナンバー1ドライバーであるベッテルを十二分に活躍させるためには、チーム内に下手にライバル意識を持ち込むよりも、仲のよい友人であるライコネンにうまくサポートさせるほうが得策だろうという判断をフェラーリが行ったということだろう。

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