ドライバーの頭部を保護する「ハロー」のデビューが2018年にずれ込む可能性が出てきた。
シーズン前テストで試したものの改良版「ハロー2」が、F1イギリスGP(10日決勝)でテストされた。今回は、クラッシュの際にドライバーの頭部がぶつからないよう、位置が少し前方寄りになり、材質がチタン製になった。
ハロー2を装着して1周走行したフェラーリのセバスチャン・ベッテルは、次のように話している。ブラジルの『UOL』が伝えた。
「感触は最高ではなかったね」
「視認性への影響はかなり大きいと思う」
■新たな不安材料も
これに先立つ6日(水)には、FIA(国際自動車連盟)と各チームの技術責任者が会合を開いてハローについて話し合ったが、懐疑的な雰囲気だったとドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は伝えている。
新たに出てきた不安材料として、他車が真横からクラッシュした場合に、ハローが「ギロチンのような働きをしかねない」ことが挙がったとフォース・インディアのアンディー・グリーンが話している。
FIAはハローを2017年から導入したい考えだ。それに向けて、夏休み前にストラテジーグループでの採決を行うことをレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは提案している。
現時点では、ハローの導入を2018年まで遅らせる可能性が最も高いと『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は見ている。
また、さらに改良を施した「ハロー3」の開発が必要だと記事は付け加えている。