ブラジル人F1ドライバーであるフェリペ・マッサ(ウィリアムズ)が、2017年以降にはF1ブラジルGPに加え、ブラジル人ドライバーもF1の世界から姿を消すことになるかもしれないと語った。
■F1開催継続危機が叫ばれているブラジル
大きな財政危機を抱えているブラジルだが、F1最高責任者のバーニー・エクレストンもインテルラゴスで開催されてきたブラジルGPも今後消滅するかもしれないと語っていた。
一方、35歳のベテランドライバーであるマッサもウィリアムズとの現在の契約は今季いっぱいで満期を迎えることになっている。さらに、現在もう1人のブラジル人F1ドライバーであるザウバーのフェリペ・ナッセもそのスポンサーであるブラジル銀行ともども、今年でチームとの契約が切れることになっている。
■F1からブラジル人ドライバーがいなくなる可能性も
マッサは、母国ブラジルの『UOL Esporte(ウニヴェルソ・オンライン・エスポルチ)』に次のように語った。
「僕の意見だけど、F1にブラジル人ドライバーが1人もいなくなり、ブラジルGPも消えてしまうのは悲しいことだよ」
「そうならないことを願っているけれど、もしそういうことになれば当然ながらブラジルだけでなく、モータースポーツにとっても悲しいことだ」
■母国ドライバー不在ならF1人気もさらに下降
マッサは、ブラジルという国は愛国心が非常に強いところだけに、応援すべき地元出身のドライバーがいなくなるのはブラジルにとって最大の打撃となるはずだと次のように続けた。
「ブラジル人たちは、ほかのブラジル人が参加しているスポーツのほうを見たいと思うだろうからね」
「実を言うと、僕はいままで一度もサーフィンを見たことがなかったんだ。でも、今日は見たんだ。だってブラジル人が出ていたからね」
マッサは、ブラジルが抱えている経済状況が今後モーターレーシングにどのような影響を及ぼすのかが心配だと次のように付け加えた。
「長期にわたってモータースポーツが危機的状況を抱えていたのは分かっているし、もしそうなれば(F1からブラジルが消えれば)、それが最終的な結果となってしまうだろう。どの国にとっても基盤というものが重要だからね」