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“ハロー”に新たな課題?ドライバー救出に12分

2016年07月03日(日)15:00 pm

現在開催中のF1オーストリアGP(3日決勝)の金曜フリー走行1回目にチタニウム製ドライバー頭部保護装置の“ハロー2”がテストされると伝えられていた。

だが、装着を予定していたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)のクルマに問題が発生したことで、その実走テストはキャンセルされていた。

■ハロー装着車でドライバー救出テストを実施

しかし、2017年からこのコックピット保護装置の導入を目指しているF1統括団体のFIA(国際自動車連盟)は、オーストリアGPの舞台であるレッドブルリンクでこの“ハロー2”に関する別のテストを行っていた。

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が報じたところによれば、この“ハロー2”が装着されたフェラーリのコックピットに1人のメカニックがおさまり、クラッシュが起きた際にコースマーシャルたちがどれだけ迅速にドライバーをクルマから出すことができるかを確認するためのテストが行われていたという。

■ドライバー救出は予想以上に困難?

このテストは何度か行われた模様だが、『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』によれば実際にそのメカニックが車外に救出されるまでに12分を要したケースもあったようだ。

具体的にどういう条件でテストが行われたのか詳細は不明だが、実際のクラッシュの場合には作業条件やクルマのダメージ状態などによって作業が困難になり、さらに時間を要する可能性も否定はできないだろう。

これに関し、FIAのF1競技委員長を務めるチャーリー・ホワイティングは次のように語った。

「こういう種類のテストを行うのは初めてだったし、スピードを最優先していたわけではないんだ。我々としては、どういう課題が生じるかということを知りたかっただけだ」

■来週の技術責任者会議で検討

今回のテストで明らかになった事項は、来週シルバーストンで実施される技術責任者会議に提出され、予定通りこのハローを2017年に導入するかどうかの判断材料のひとつとされることになるようだ。

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