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タイヤ空気圧トリックの対策に乗り出したFIA

2016年07月01日(金)20:43 pm

F1を統括するFIA(国際自動車連盟)は、タイヤの空気圧を調整するトリックを防止する策に打って出た。

F1にタイヤを供給するピレリは従来より高いタイヤ空気圧を指定しており、これを下回ることは禁じられている。しかし、タイヤの空気圧が高いほどグリップは低下するため、これがドライバーやエンジニアを悩ませている。

ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』は、F1第8戦ヨーロッパGPのグリッド上で、メルセデスAMGがマシンの四隅に最新式のデバイスを装着している画像を掲載した。

この装置は、車軸とブレーキを高温に保つためのものだと見られている。ホイール周囲が高温になった状態でタイヤを装着すると、タイヤ内の空気も熱せられ、空気圧も上がる。ここでピレリの計測を受けて最低空気圧をクリアする。

その後、装置を外して車軸やブレーキが適切な温度まで下がると、タイヤ内の温度も下がり、空気圧も下がるという仕組みだ。

こうした空気圧対策は、メルセデスAMGのほか、レッドブルも行っていると言われている。

■資金力のあるチームだけが有利に

元F1ドライバーでドイツの『Sky(スカイ)』で解説を務めているマルク・スレールは、こうしたトリックについて次のように語っていた。

「パーツ全体を熱するためにチームがやっているようなことはコストがかさむ」

「従って、FIAは今後のシーズンはこうした行為を禁じるはずだ。もう1つの方法は、タイヤが装着される前に空気圧の測定を行うことだろう」

スレールの予想通り、FIAは、タイヤの装着前に空気圧の測定を行うと各チームに通達を出した。『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』が伝えている。

新しいルールは、オーストリアGP(3日決勝)の初日フリー走行から適用されている。

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