ホンダF1プロジェクト責任者の長谷川祐介が、マクラーレン・ホンダが表彰台や優勝を狙えるのはまだ少し先の話だと語った。
■来年にはF1タイトルに挑戦したいとデニスやアロンソ
最近、マクラーレン総帥のロン・デニスが、メルセデスAMGからF1タイトルを奪うのはマクラーレン・ホンダだと発言したことが報じられていた。
そして、フェルナンド・アロンソも母国スペインのスポーツ紙『Marca(マルカ)』に次のように語った。
「メルセデスAMGの時代が終わり、その次を担う者が登場することになるだろうけど、ほかのチームやエンジンメーカーをみわたしても、将来に向けてマクラーレン・ホンダよりもいい位置にいる者は誰もいないと思うよ」
そのアロンソは、マクラーレン・ホンダとの3年契約最後の年となる2017年にはF1タイトル獲得を目標にしたいとも語っている。
■今後2年以内には勝利も狙えるとホンダ
だが、長谷川は、ドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に対し、デニスやアロンソに比べれば、かなり控えめとも言える見通しを語っている。
「満足はしていませんが、我々がスタート時に置かれていた位置を考えれば、今年ここまでの成績はまずまずだと言えます」
「我々はスケジュール通りに進んでいます。そして、次の2年間には表彰台や勝利も狙えると考えています」
そう述べた長谷川だが、今年は表彰台に上るという目標を掲げるのは現実的ではないと次のように続けた。
「よほどの幸運がない限り無理でしょうね。我々の現実的な目標は、コンスタントにポイント圏内でゴールすることです」
■今後の課題はエンジン本体
長谷川はさらに、今後はパワーユニット構成要素のうち、内燃機関部分のパワーアップが課題となるだろうと次のように付け加えた。
「エレクトリックの部分(ERS=エネルギー回生システム)は実質的にほかのメーカーと同等のレベルにまで来ています。今後は内燃エンジンのほうへ集中していく必要があります」