マクラーレン・レーシングの新CEO(最高経営責任者)に就任することが決まっているヨースト・カピートだが、F1が夏休み明けを迎えるころに実際に着任することになるようだ。
■フォルクスワーゲンでの業務はWRC第9戦まで
すでに今年1月にマクラーレンと契約を交わしたカピートだが、フォルクスワーゲンのレース責任者の立場にある関係で、実際にマクラーレンに移籍できるのはフォルクスワーゲンの後任人事が決まってからになるだろうと語っていた。
だが、57歳となるカピートは、イタリアのトリノで開催されたFIA(国際自動車連盟)のスポーツカンファレンスにおいて、8月18日(木)から21日(日)にかけて開催されるWRC(世界ラリー選手権)の第9戦ドイツ大会を最後にフォルクスワーゲンには別れを告げることを明らかにした。
■変化が楽しみだとカピート
その翌週にはF1も夏休みが明け、8月26日(金)から28日(土)にかけてF1第13戦ベルギーGPがスパ・フランコルシャンで開催されることになるが、そこでカピートの姿が見られるかどうかは微妙なところのようだ。
「8月の終わりか、9月の初めかな。大体そのころだよ」
そう語ったカピートは、次のように付け加えた。
「変化を楽しみにしているよ。そうでなければこういうこと(マクラーレンとの契約)はしなかったよ」
■テクノロジーが変わってもF1はF1
カピートにとって、F1活動は初めてではない。1990年代後半にはザウバーの首脳陣の一角として活躍していたこともある。
「パドックには見慣れた顔がたくさんいるよ。ただ老けてはいるけどね」
そう語ったカピートは、「だが、何も大きく変わったものはないよ。もちろん、クルマやテクノロジーは変わった。だが、それでもF1に違いはない」と付け加えた。
カピートはさらに、かつて所属したザウバーが財政的苦境に立たされていることに関し、次のように語った。
「もしF1が彼らを失うことになれば悲しいことだ。だが、残念なことにそれもこのスポーツの一面なんだ」