現チャンピオンのルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)は、F1ヨーロッパGP(19日決勝)の予選でミスを犯し、10番手に終わった。
初開催であるアゼルバイジャンの首都バクーの公道コースで、ハミルトンは圧倒的な速さを見せ、3回のフリー走行すべてでトップタイムだった。しかし、予選では何度かブレーキングを誤り、最後はウォールにタイヤをヒットさせ、マシンを壊して終わった。
「調子の悪い日」だったと予選後にハミルトンは話している。
ポールポジションを獲得したのはチームメートのニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)で、1回のアタックで驚異的なタイムをたたき出した。
■ミスを繰り返したことが「理解できない」とラウダ
3度のF1王者でメルセデスAMG非常勤会長を務めるニキ・ラウダは、ハミルトンに弁解の余地はないという考えだ。予選後、ドイツのテレビ局『RTL』に次のように語った。
「リスクの少ないドライビングでポールを取るのが大事なんだ」
「まさにニコがやったようにね」
ラウダは、ハミルトンにマシントラブルなどの問題はなかったと話している。
「私は彼の目を見た。自分に非があることは分かっていると彼も話したよ。われわれは皆ミスを犯す」
「理解できないのは、彼が2度ミスをしながら、さらにあのクラッシュをしたことだ」
■決勝は波乱のレースになるか
10番手スタートとなるハミルトンにとっては、まずスタートで生き残ることが重要だとラウダは話す。
「どんなことが起こり得るかはGP2で見た通りだ」
18日(土)に行われたサポートレースのGP2では、完走がわずか10台だった。
アクシデントが起きた場合、撤去に時間がかかり、規定の周回数に達する前にレースが終わる可能性も高いとラウダは見ている。決勝は原則2時間以内というルールがあるためだ。
「クレーンは3台のみで、どれも不必要な場所にある」とラウダ。
「従って、2時間たったところでレースは終わると私は思うね」