2016年F1第8戦ヨーロッパGPが6月18日(土)、バクー市街地サーキット(全長6.003km)で2日目を迎え、現地時間14時(日本時間19時)から行われたフリー走行3回目でルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がトップに立った。
●【結果】F1ヨーロッパGPフリー走行3回目の順位、タイム差
カスピ海を東に望む長い長いストリートコースは、金曜日から多くの話題を振りまいた。中でももっとも大きかったのが、止めネジが露出した縁石、路面ギリギリに迫る壁、狭い退避エリアなどを憂慮する声だ。それを横目に初日の両セッションでトップタイムを叩きだしたのが、ハミルトン。対抗馬のフェラーリとレッドブルは、いずれもタイヤの扱いに苦しんでいた。きれいに晴れ渡った本日、両チームはどのような対処を施してきただろうか。
セッション開始早々、インストレーションラップから戻ったバルテリ・ボッタス(ウィリアムズ)が、ピットロードを横切る溝の金属製フタをマシンに引っ掛ける事故が発生。サイドポッドを小破させたボッタス、ツキがない。
10分ほどが経過、本格的な走行がはじまると、ダニエル・リカルド(レッドブル)がスーパーソフトで1分46秒565の基準タイムを出す。これにセルジオ・ペレスとニコ・ヒュルケンベルグのフォース・インディアが続いた。
これをニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)があっさりと抜いて1分45秒435でトップへ。後続のハミルトンは最終セクターで激しいスライドを起こし、カウンターを当てて辛くも壁を避ける。タイムは1分45秒543で2番手。両者ともタイヤはスーパーソフトだ。
開始から30分経過、フェラーリの動きがない。セバスチャン・ベッテルが17番手、キミ・ライコネンは19番手に沈んだまま。
マクラーレン・ホンダは、ジェンソン・バトンがトップのロズベルグから1秒2差で5番手、フェルナンド・アロンソは12番手で黙々と走行している。
開始32分、ライコネンが最終セクターの直線をスロー走行。昨日はMGU-K(運動エネルギー回生システム)でマシンを止めたが、またも同じトラブル発生か?
開始34分、ベッテルが1分45秒694で3番手に浮上、フェリペ・マッサ(ウィリアムズ)が4番手に。
終盤の予選シミュレーションを前に順位は、トップがロズベルグ、2番手ハミルトン、3番手ベッテル、4番手マッサ、5番手リカルド、6番手ヒュルケンベルグ、7番手バトン、8番手ダニール・クビアト(トロロッソ)、9番手ペレス、10番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル)。
マシン修復を待っていたボッタスは、遂にヘルメットを脱いでしまった。
セッション残り12分、ロズベルグが1分44秒610でトップタイム更新。1周のクールダウンを置いて、もう一回タイムアタックをするつもりだ。
ハミルトンの走りがピリッとしない。マシンの姿勢を乱したり退避路に逃げたり、小さなミスが目立つ。ところが残り1分、1分44秒352を出していきなりトップへ。恐るべし。
セッション終了まぎわ、ペレスが第15コーナー出口の外壁にマシンを激しくヒット、右側を大破した。昨日から、この場所は鬼門である。
最終的にトップはハミルトン。以下、2番手ロズベルグ、3番手は好調のヒュルケンベルグ、4番手リカルド、5番手ベッテル、6番手ペレス、7番手フェルスタッペン、8番手バトン、9番手クビアト。ライコネンが何とか最後に帳尻を合わせて10番手。アロンソは11番手だった。
注目のF1ヨーロッパGP予選は、このあと日本時間22時に始まる予定だ。