先週末のF1カナダGP(第7戦)では、優勝の可能性も高いと言われていたレッドブルだが、予選ではダニエル・リカルドが4番手、マックス・フェルスタッペンが5番手につけたものの、結局表彰台に上ることはできずに終わってしまった。
●【結果】F1カナダGP決勝の順位、タイム差、周回数、ピット回数
だが、ルノーのパワーユニットは確実に進歩しており、レッドブルとしても今後に向けて手応えを感じたレースだったようだ。
■ファンも認める走りを見せたフェルスタッペン
さらに、レッドブルにとっては、カナダではもうひとつうれしいことがあったのも確かだ。スペインでは移籍後初レースでF1史上最年少優勝記録を打ち立てた18歳のフェルスタッペンだったが、モナコでは予選と決勝で2度も派手なクラッシュを演じて見せ、やはりまだ若すぎるのではないかという声も再びささやかれるようになっていた。
だが、カナダではロシアGPまでチームメートだったトロロッソのカルロス・サインツが“王者の壁”とも呼ばれる最終コーナー右側の壁にクラッシュするというアクシデントも起こる中、フェルスタッペンは週末を通じて安定感と速さを示し続けることができていた。
そして決勝でも、フェルスタッペンはレース終盤に後方から追い上げてきた最強メルセデスAMGのニコ・ロズベルグの攻撃をかわして見せ、最後まで追い抜かれることなく4位でレースを終えている。
そのフェルスタッペンの走りは、十分にF1ファンをも納得させるものだったようだ。フェルスタッペンは、ファンの投票によってカナダGPの“ドライバー・オブ・ザ・デー”に選出されている。
■ニキ・ラウダもフェルスタッペンを称賛
レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーも「マックスの対応力は信じられないほどだ」と脱帽。
そして、ライバルチームであるメルセデスAMGのニキ・ラウダ非常勤会長も、カナダでのフェルスタッペンの走りには感銘を受けたと次のように語った。
「フェルスタッペンは、自分に何ができるかということを示して見せた。彼はまだすごく若いのにもかかわらず、まるでベテランのような走りをするんだ」