メルセデスAMGのビジネス担当エグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフが、ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグがまた同士打ちを繰り返すようならば、自由に2人を戦わせるという現在の方針を見直す必要も出てくるだろうと語った。
【動画】メルセデスAMG、1周目に2台でクラッシュする映像/F1スペインGP決勝レース
■ドライバーたちをけん制するメルセデスAMGのボス
今季のF1第5戦スペインGP決勝で1周目にロズベルグとのクラッシュを演じたハミルトンだが、レース後にはメルセデスAMGの2人に自由にレースをさせるという方針が変わらないのはいいことだと語っていた。
だが、ヴォルフはこのほど『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に対して次のように語っている。
「再びそういうことが起これば、我々としてはチームオーダーを導入するという選択肢もある」
■モナコではチームプレーで勝利できた
だが、ヴォルフは先週末に行われたモナコGP(第6戦)では、ロズベルグがチーププレー精神を発揮してみせたことに満足しているとも語っている。
事実、ポールシッターのダニエル・リカルド(レッドブル)と並んで2番手からスタートしたロズベルグだったが、その後ペースが上がらなかったため、チームからの指示に従いハミルトンを前に出していた。結果としてハミルトンがリカルドのピット作業ミスの間にトップに立ち、メルセデスAMGが逆転勝利を飾っていた。
「我々は、ニコがクルマに問題を抱えていたことが明らかだったからルイスを前に出させたんだ」
そう語り、通常であればそういった指示を出すことはないことをあらためて強調したヴォルフは、次のように付け加えている。
「だが、私はニコに敬意を表するよ。チームが勝てたのは彼のおかげだからね」