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F1モナコGPでのフェルスタッペンのミスは「受け入れられない」とビルヌーブ

2016年06月02日(木)20:42 pm

1997年のF1チャンピオンであるジャック・ビルヌーブが、先週末のF1モナコGPで立て続けにクラッシュを演じた18歳のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に対し、批判的なコメントを行った。

【動画】フェルスタッペン、決勝でもクラッシュ/F1モナコGP決勝レース

■フェルスタッペンはミスが多過ぎる

「彼にとっては悲惨な週末だったね」

ドイツの『Motorsport-Magazine.com』にそう語った45歳のビルヌーブは、次のように続けた。

「彼は速い。だけどあまりにもミスが多過ぎるよ」

■天国と地獄を経験したフェルスタッペン

レッドブルとの契約下にあるフェルスタッペンは、トロロッソのドライバーとして2年目のF1シーズンを迎えていた。だが、今季の第4戦ロシアGP後にレッドブルに昇格することが決定。代わりにレッドブルで2年目を迎えていたダニール・クビアトがトロロッソへ降格された。

このとき、レッドブルのドライバー育成責任者であるヘルムート・マルコは、ロシアGPの1周目にクラッシュを引き起こしたクビアトがプレッシャーに耐えることができていないため、その負担を軽減してやることがその人事の目的のひとつだと語っていた。

そして迎えた第5戦スペインGPでは、メルセデスAMG勢の自滅やチームメートのダニエル・リカルドとフェラーリのセバスチャン・ベッテルの作戦ミスにも乗じて、フェルスタッペンが見事に優勝して見せた。マルコが自分の采配(さいはい)が的中したことに大喜びしたのは確かだろう。

だが、迎えた第6戦モナコGPではフェルスタッペンが少なくとも3つのミスを犯してしまった。そのうちのひとつは予選Q1でのガードレールへのクラッシュで、これでフェルスタッペンは決勝ではピットレーンスタートを余儀なくされてしまう。そしてもうひとつは追い上げを見せていた決勝中に起こしたクラッシュだ。もちろん、そこでフェルスタッペンのモナコGPは終わりを告げてしまっていた。まさに2週間前のスペインと比較すれば、天国から地獄へ落ちたようなものだ。

■フェルスタッペンはみんなに守られているとビルヌーブ

そのフェルスタッペンのクラッシュに関し、歯に衣(きぬ)着せぬ発言をすることで有名なビルヌーブは次のように語った。

「ほかのドライバーなら今ごろは家に帰らされていたはずだ。だが、マックス・フェルスタッペンだったことで誰もが言い訳をし始めている。彼は保護されているからね」

モナコGPでは、チームメートのダニエル・リカルドのほうだけがルノーの新スペックパワーユニットを搭載していた。フェルスタッペンはその差を縮めようとするあまり、少しやり過ぎてしまったのではないかとの声もある。

その件について質問を受けたビルヌーブは、「そんなことはない」と答え、次のように続けた。

「彼は同じミスを2度もやってしまったし、それは受け入れられることではない。だけど、ひとつの週末に3つも間違いを犯すのはひど過ぎるとしか言えないね」

「だが、彼はレッドブルのお気に入りだし、ファンからも愛されている。彼はみんなに気に入られているんだ」

■ミスから学ぶことができれば将来はF1タイトルも

フェルスタッペンに対して辛口のコメントを行ったビルヌーブだが、一方ではフェルスタッペンがいつかF1チャンピオンになる可能性を秘めているドライバーだとも考えている。

「もし彼が自分のミスから学ぶことができならば、そうなるだろうね」

そう語ったビルヌーブは、次のように締めくくった。

「だけど、彼が速く走るために限界を超えた走りをしなくてはならないとしたら、それはまだ彼が十分な速さを持っていないということさ」

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