昨シーズンは開幕2戦目にシーズン初優勝を達成し、最終的に3勝を記録したベッテルだが、今季はここまでに5戦を終えているものの、まだ表彰台の中央に立つことはできていない。
■昨年よりクルマはよくなっている
それでも、今年のクルマのほうが昨年よりもよくなっていると語ったベッテルは、ドイツの『Sport Bild(シュポルト・ビルト)』に次のように続けた。
「僕たちは以前よりもよくなってきている。ただ、まだそれを結果という形で示すことができていないだけなんだ」
「まだメルセデスAMGとの差はある。それは事実だ。だけど、それもかなり小さくなってきている。でも短時間で状況を大きく変えるようなことはできないのさ」
■スペインでは謎のペース不足
前戦スペインGPでは、そのフェラーリが後退してしまったのは確かだ。最強のライバルであるメルセデスAMG勢が同士打ちで2台とも消えてしまったにもかかわらず、そのチャンスを生かすことができず、優勝はレッドブルのマックス・フェルスタッペンにさらわれてしまっていた。
フェラーリでは、17日(火)と18日(水)にバルセロナで行われた公式テストでは、特にスペインGP予選で突然ペースが落ちてしまった原因を探ることに焦点を合わせていた。
最近の開発進展状況に関する質問を受けたベッテルは、しばし沈黙した後、次のように答えた。
■やり過ぎた面もある
「僕たちは全力で取り組んでいるし、時には少しやり過ぎることさえあるかもしれない。だけど、すべてのことを試してみないとならないんだ」
さらに、メルセデスAMGに追いつき、追い越すためには失敗があってもそれは許されると考えているのかと質問されたベッテルは「いや、これまでに抱えた技術的問題などは計画に含まれていなかったものだ」と答え、次のように続けた。
「だけど、追いつくためには綱渡りのようなことも必要なんだ。恐らく、いくつかの改良パーツに関しては投入するのが少し早過ぎたのかもしれない。だけど、スピードを上げられそうなものがあるのなら、できるだけ早くそれをサーキットに持っていきたいと思うものだからね」