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「今年のロズベルグは別人だ」と元F1ドライバーたち

2016年05月19日(木)16:44 pm

先週末に開催されたF1スペインGP(第5戦)の決勝では、レッドブルに昇格したばかりのマックス・フェルスタッペンが最年少F1優勝記録を塗り替えたことが大きな話題を呼んだ。

【動画】メルセデスAMG、1周目に2台でクラッシュする映像/F1スペインGP決勝レース

だが、このレースではもうひとつセンセーショナルな事件が発生していたことを忘れるわけにはいかないだろう。それはもちろん、スタート直後に起きたメルセデスAMGのニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンによるチームメート同士のクラッシュだ。

■変化したロズベルグのレーシングスタイル

2人のボスであるメルセデスAMGの非常勤会長ニキ・ラウダは、レース後すぐにこのクラッシュの責任は今年F1タイトル3連覇を目指すハミルトンのほうにあると指摘していた。

だが、3度F1王座についたことのある元F1ドライバーのラウダは今回のクラッシュが発生した要素のひとつには、ロズベルグがこれまでのロズベルグではなくなったという事実があるのだとドイツの『Auto Motor und Sport(アウト・モートア・ウント・シュポルト)』に次のように語った。

「2015年なら、ルイスの攻撃もうまくいっていただろう。だが、もはやそういう時期は過ぎ、今では新しいニコがルイスやベッテル(フェラーリ)のようにレースをしている。あのクラッシュが起きてしまったのはそのためだよ」

■ロズベルグはもはやハミルトンを恐れていない

元F1ドライバーのクリスチャン・ダナーも、あのスペインGP決勝でのクラッシュによって見えたのは「新たなニコ」の誕生を示すサインだったと考えている。

「私はニコがルイスにやすやすと追い抜かせることなく、新たなロズベルグの存在を示したことをうれしく思っているよ」

そう語ったロズベルグと同じドイツ出身のダナーは、次のように続けた。

「ルイスは、ああいう動きで“さあ行くぞ、僕のためにスペースを空けろ”と示しても、もはやそれでチームメートをおびえさせることはできないということを理解すべきだね」

「どちらが悪かったかということに関しては、私は五分五分だと思っている。ニコは少しばかりきつくドアを閉め過ぎたし、ルイスはあまりにも楽観的過ぎた」

■今年のロズベルグは勝つためのマシン

一方、現在はF1解説者を務める元F1ドライバーのマーティン・ブランドルは、ロズベルグはもう少しハミルトンにスペースを残しておくべきだったと考えている。だが、そのブランドルもハミルトンのほうもロズベルグを抜き返そうとあせってしまっていたようだと次のように語った。

「ルイスは自分が最初のコーナーで先頭を奪われてしまったことにショックを受けていた。だから、彼は最初のチャンスでそれを取り戻したかったんだ」

「ニコは間違ったエンジンモードになっていたことに気を取られていたんだろう。彼があれほど厳しいディフェンスを行ったのはそのためだ」

そしてブランドルも、今年のロズベルグは昨年までとは違うドライバーになったようだと次のように締めくくった。

「2年前であれば、彼もおとなしく2番手に下がっただろう。今の彼は勝つためのマシンへと姿を変えているよ」

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