マクラーレン・ホンダとF1を統括するFIA(国際自動車連盟)は、新しいエンジン規定を巡って意見が食い違っている。
2017年からのエンジンに関する新しいルールでは、どのメーカーとも供給契約を結べないチームが現れた場合は、供給チームの最も少ないメーカーが割り当てられることになっている。ホンダはマクラーレンにしか供給していないため、その場合はホンダに供給義務が課される。
FIAのエンジン責任者であるファブリス・ロムは、F1スペインGP(15日決勝)でメディアに対してこう話している。
「もちろん、これはマクラーレンだけのことではなく、全員に当てはまることだ」
「この合意を導入したことを誰もが喜ぶだろう」
■カスタマーチームはチャンピオンを獲得してから
しかし、マクラーレン最高権威のロン・デニスは、ホンダとは独占供給契約を結んでいると主張している。
マクラーレンのチーム代表エリック・ブーリエも、ベルギーの新聞『La Derniere Heure(デルニエ・ウール)』に次のように語った。
「この問題に関してわれわれに義務付けるレギュレーションはない」
「それができるのはわれわれがチャンピオンになった時だけだとロンからFIAに伝えてあると思う」
この問題について聞かれると、ロムは「正直、私には答えられない」と話している。
2017年にホンダエンジンを積んだカスタマーチームを見ることになるのかと聞かれたホンダF1プロジェクト責任者の長谷川祐介は、「現時点では分かりません」と答え、次のように話したとスペインの『AS』紙が伝えている。
「パワーユニットに関する2017年のレギュレーションはすでに決定していますが、様子を見てみる必要があります。基本的にホンダは常にカスタマーチームへの供給にオープンな姿勢を取ってきました」