NEXT...F1開催スケジュール

【マクラーレン・ホンダ】2017年のルール変更には満足。課題はホンダの開発スピードアップ

2016年05月04日(水)19:04 pm

マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエが、2017年にF1が導入する新ルールについては満足していると語った。

【参考】パワーユニットのルール変更が正式決定、トークン制度は廃止

【ファステストラップ】アロンソ5番目のタイム!F1ロシアGP決勝レース
■トークン制度の撤廃が重要な変化

2017年から導入が予定されていた新ルールには、多くのドライバーたちやメルセデスAMGなどいくつかのF1チームも反対意見を述べていた。

だが、ブーリエに言わせれば、「メルセデスAMGは自分たちが支配しているから反対していたのだ」ということになる。

2017年からは、F1カーとタイヤの幅がこれまでよりも広くなり、見た目には70年代から80年代のF1カーをほうふつさせるものとなることが決まっている。

さらに、エンジンに関するルールも2017年から2018年にかけて大きく手直しされることになる。中でも、これまではトークン制度(シーズンを通じて一定数の開発しか認められていなかった制度)が2017年以降は撤廃されることが決まっており、パワーユニットの開発自由度が高くなることで、ライバルメーカー間のパフォーマンス差が縮まっていくことが期待されている。

ブーリエは、ドイツの『Speedweek(スピードウィーク)』に次のように語った。

「2017年からトークンシステムが撤廃されることが非常に重要だ」

「それに(エンジンを購入する)顧客チームのコストに上限が設けられるのもいいことだ。それによって彼らを助けることになるからね」

■近い将来レッドブルとマクラーレンが強さを見せるはず

一方、シャシーに関するレギュレーションに関してはさまざまな議論があったものの、実際のところはマクラーレンが提示した青写真をベースとして妥協が行われたという。

ブーリエは、本来であればもっと大きくルールを変更することも可能だったはずだと示唆し、次のように続けた。

「非常に長いプロセスが踏まれていたし、今後に向けて対応していくためにチームは非常に多くの時間を費やしてきた。それによって本当に大きく変わるかどうかは私には分からないがね」

「規則は少ししか変わらなかったかもしれないが、それでも我々にはよりよいチャンスがある」

「だが、ライバルたちは何年もかけてシャシーを築き上げてきているし、我々はそれに追いつこうとしているところだ。まだ時間はかかるよ」

しかし、ブーリエは2017年以降には、メルセデスAMG、フェラーリ、そしてルノーのようなエンジン部門を持つチームではなく、シャシーの開発に専念しているチームにとってのチャンスが大きくなるはずだと次のように付け加えた。

「これからの数年で、レッドブルや我々は確固たるシャシーを手にすることができるだろう」

■すでにライバルたちもマクラーレン・ホンダを警戒している

ブーリエはさらに、ライバルたちもすでにマクラーレンが大きな進歩を遂げていることを認識していると次のように続けた。

「ダニエル・リカルド(レッドブル)は我々のシャシーをほめていたし、彼らも我々に注目していると言っていた。それは兆候だと言える。マクラーレンとレッドブルは、恐らくもっともうまく組織されたチームだろうからね」

「今では我々もそれほど遅れているわけではないし、エンジンもシーズンを通じて何度もアップグレードされていくことになる」

■課題は開発に関するホンダの考え方とスピード

ブーリエは、バルセロナで行われる次戦スペインGP(15日決勝)では、今季初めて大きく改善したシャシーを投入することを明らかにするとともに、力関係的にはすでに「ウィリアムズとトロロッソ」に迫るところまできていると主張している。

そして、ブーリエは最後に、今後に向けてはホンダが改善し続けることができるかどうかがカギになるだろうと次のように付け加えた。

「ホンダが開発のスピードを上げられるかどうかが重要だ。そして、F1ではまず行動や決断が必要で、そこから分析と計画が始まるのだということを(ホンダが)理解できるかどうかだ」

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック