2014年にザウバーのテストドライバーを務めていたロシア人ドライバーのセルゲイ・シロトキンが、ルノーF1のテストドライバーに就任したことが明らかとなった。
そのシロトキンのルノーでの初仕事は、今週末に開催されるF1ロシアGP(5月1日決勝)のフリー走行1回目への出走ということになる。
2013年に財政難に苦しんでいたザウバーがロシアの企業グループから支援を受ける契約がまとまったと報じられ、その契約条件の中に当時17歳だったシロトキンを将来F1ドライバーとしてデビューさせることが含まれていたとも伝えられていた。2014年にはザウバーの正式なテストドライバーとなったシロトキンだが、2015年以降はザウバーとの契約を解除し、下位カテゴリーであるGP2シリーズに参戦している。
今回の発表にあたり、ルノーF1チームのレーシングディレクターを務めるフレデリク・ヴァスールとシロトキンがそれぞれ以下のようなコメントを発表している。
■フレデリク・ヴァスール(ルノーF1/レーシングディレクター)「有望な新人に期待」
「セルゲイはジュニアカテゴリーにおいて非常に将来有望なドライバーの1人だ。そんな彼がルノー・スポールの一員となったことは我々にとっても大きな喜びだ。我々は昨年のGP2シリーズにおいて彼が最も有望なルーキーだったと考えている。彼はレースで表彰台に上り、優勝も飾っている。そして2016年にはタイトル獲得に向けて非常にいい位置にいる。彼は以前GP2カーでソチ・オートドロームを走ったことがあるし、我々としても今週末彼がいい仕事をしてくれるという自信を持っている」
■セルゲイ・シロトキン「このチャンスを最大限に生かしたい」
「すごく急にまとまった話だけど、僕にとっては素晴らしいチャンスだ。まだ完全には信じ切れていない感じだよ。でも、若手レーシングドライバーはこういう瞬間のために頑張っているんだ。僕もできる限りたくさんのことを可能な限り早急に学ぼうと決心している。そしてチームのためにフリー走行1回目では最高の仕事をしたいと思う。ルノー・スポールに感謝したい。彼らはドライバーにとってF1キャリアをスタートさせるための最高の場所だということをこれまで何度も示してきている。僕もこのチャンスを最大限に生かしたいと思っている」
20歳となったシロトキンは、母国ロシアで22日(金)に開幕するロシアGPのフリー走行1回目に、ケビン・マグヌッセンに代わって出走する予定だ。