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【F1ロシアGPタイヤ選択】フェラーリ、マクラーレン・ホンダは保守的選択

2016年04月20日(水)15:54 pm

F1公式タイヤサプライヤーであるピレリは、F1ロシアGP(5月1日決勝)に向けて各ドライバーが選択したドライタイヤの内訳を発表した。

ロシアGPにピレリが持ち込むドライタイヤは、今季ここまでの3レースと同じ、ミディアム(白/以下Mと表記)、ソフト(黄/以下Sと表記)、スーパーソフト(赤/以下SSと表記)の3種類となる。ピレリの指定タイヤおよび各ドライバーが事前に選択したタイヤ種類とセット数は以下の通り。

■F1ロシアGPの指定タイヤ
予選Q3用指定タイヤ:SS(1セット)
決勝用指定タイヤ:M(1セット)、S(1セット)

■内訳:ドライバー選択タイヤ(13セット)
ハミルトン(メルセデスAMG)
M(1)
S(4)
●●●●
SS(8)
●●●●●●●●
ロズベルグ(メルセデスAMG)
M(1)
S(4)
●●●●
SS(8)
●●●●●●●●
ベッテル(フェラーリ)
M(1)
S(6)
●●●●●●
SS(6)
●●●●●●
ライコネン(フェラーリ)
M(1)
S(6)
●●●●●●
SS(6)
●●●●●●
ボッタス(ウィリアムズ)
M(1)
S(3)
●●●
SS(9)
●●●●●●●●●
マッサ(ウィリアムズ)
M(1)
S(3)
●●●
SS(9)
●●●●●●●●●
リカルド(レッドブル)
M(1)
S(2)
●●
SS(10)
●●●●●●●●●●
クビアト(レッドブル)
M(1)
S(2)
●●
SS(10)
●●●●●●●●●●
ヒュルケンベルグ(Fインディア)
M(1)
S(4)
●●●●
SS(8)
●●●●●●●●
ペレス(Fインディア)
M(1)
S(4)
●●●●
SS(8)
●●●●●●●●
マグヌッセン(ルノー)
M(1)
S(5)
●●●●●
SS(7)
●●●●●●●
パーマー(ルノー)
M(1)
S(5)
●●●●●
SS(7)
●●●●●●●
フェルスタッペン(トロロッソ)
M(1)
S(4)
●●●●
SS(8)
●●●●●●●●
サインツ(トロロッソ)
M(1)
S(4)
●●●●
SS(8)
●●●●●●●●
アロンソ(マクラーレン・ホンダ)
M(1)
S(5)
●●●●●
SS(7)
●●●●●●●
バトン(マクラーレン・ホンダ)
M(1)
S(5)
●●●●●
SS(7)
●●●●●●●
エリクソン(ザウバー)
M(1)
S(5)
●●●●●
SS(7)
●●●●●●●
ナッセ(ザウバー)
M(1)
S(5)
●●●●●
SS(7)
●●●●●●●
ウェーレイン(マノー)
M(2)
●●
S(5)
●●●●●
SS(6)
●●●●●●
ハリアント(マノー)
M(2)
●●
S(5)
●●●●●
SS(6)
●●●●●●
グロージャン(ハース)
M(1)
S(2)
●●
SS(10)
●●●●●●●●●●
グティエレス(ハース)
M(1)
S(2)
●●
SS(10)
●●●●●●●●●●

■ロシアではスーパーソフト選択数が増大

今年からドライタイヤの運用に関するルールが変更されており、各レースに3種類のコンパウンドが供給される。さらに、ドライバー1人あたり全部で13セットのタイヤがピレリから供給されるが、ピレリが指定した予選用1セット、決勝用2セット以外の10セットに関しては、各ドライバーがその3種類のタイヤのうちから自由に選択できるようになっている。

ロシアGPの舞台となるソチ・オートドロームは、ソチ冬季五輪会場の跡地を利用しており、市街地コース的な特性を有している。このため、今季ここまでの3レースとは違い、一番軟らかめのコンパウンドを持つスーパーソフトタイヤを多めに選択するドライバーが増えている。

逆に、一番硬めのミディアムはマノーを除くすべてのチームがピレリによって指定された1セットだけを用意するという結果になっている。

■フェラーリ、マクラーレン・ホンダは保守的選択

目を引くところとしては、前戦中国GPで速さを見せたレッドブルがスーパーソフト10セット、ソフト2セットというかなり攻撃的な選択を行っているのに対し、フェラーリではスーパーソフトとソフトをそれぞれ6セットずつという保守的な選択をしてきていることだろう。最強メルセデスはスーパーソフト8セット、ソフト4セットと両者の中間的な選択を行ってきている。

今季、まだ第2戦バーレーンGPでフェルナンド・アロンソの代役として出走したストフェル・バンドーンが獲得した1ポイントだけとなっているマクラーレン・ホンダも、ミディアム1セット、ソフト5セット、スーパーソフト7セットと、全体の中では比較的保守的なタイヤ選択となっている。

なお、これまでの3レースでは、ドライバーごとに選択数の違いが生じていたチームがいくつかあったが、次戦ロシアGPでは今季初めてすべてのチームにおいて2人のドライバーが同じ選択を行っている。

■【参考】2016年F1タイヤルールの主なポイント

・新たに最も軟らかいウルトラソフトタイヤが登場。ドライタイヤの種類はこれまでの4種類から5種類へと増える。各タイヤの識別色は、ウルトラソフト(紫)、スーパーソフト(赤)、ソフト(黄)、ミディアム(白)、ハード(オレンジ)。
・各レースに持ち込まれるドライタイヤはこれまでの2種類から3種類に。
・ドライバー1名に対して支給されるタイヤは全部で13セット(数はこれまでと同じ)。
・そのうち最も軟らかいタイヤ1セットを予選Q3での使用に向けて温存しておかなくてはならない。
・タイヤサプライヤーのピレリが決勝用の2セットを指定。各ドライバーは決勝中に2種類以上のタイヤを使用しなくてはならないが、ピレリ指定の2セットのうち少なくとも1セットを必ず使用しなくてはならない。
・残りの10セットに関しては、各チームが3種類の中から自由に選択することができる。各チームは所定の期日までに事前にピレリに対して使用したいタイヤセットを申請することになる。
・予選Q3に進出したドライバーは、温存しておいた1セットを使用してQ3を戦わなくてはならない。決勝ではQ2で最速タイムを出したときに履いていたタイヤでスタートしなくてはならない。
・予選Q3に進出できなかったドライバーは、Q3用に温存しておいたタイヤを決勝で使用することが可能となる。

なお、各チームは下記のスケジュールに従って支給されたタイヤのうち一定数をピレリに返却しなくてはならなくなっている。返却するタイヤの種類はチームが自由に決定できることになっているが、これもタイヤ戦略を展開する上でのひとつのポイントとなってくる。

【タイヤ返却のタイミングとセット数】
  FP1 開始40分後に1セット
  FP1 終了後に1セット
  FP2 終了後に2セット
  FP3 終了後に2セット
ただし、ピレリが選択した決勝用のタイヤ2セットをフリー走行時に返却することはできず、決勝で少なくともそのうちの1セットを使用しなければならない。さらに、上にも記したように予選Q3まで残ったドライバーはQ3用として指定された最も軟らかいタイヤ1セットを返却しなければならず、Q2での自己ベストタイム計測時に使用していたタイヤを決勝のスタート時に装着しなければならない。Q3に進出できなかったドライバーは、Q3用として指定されていたタイヤを決勝で使用することができる。

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