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フェルナンド・アロンソ、自身のF1キャリアを語る「尊敬にはタイトル以上の価値がある」

2016年04月17日(日)20:32 pm

マクラーレンのフェルナンド・アロンソは、3回目のタイトル獲得より、パドックでの「尊敬」を勝ち取るほうが重要だと話した。

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アロンソは、母国スペインの『AS』紙に次のように語っている。

「フェラーリで何年も過ごしてから、パドックでこれまで以上に尊敬されているのを感じるんだ」

「僕は2度チャンピオンになったけれど、あの年(2005年)のルノーは、マクラーレンに比べて信頼性がとても良かった。2回目(2006年)も、ミシュランタイヤがブリヂストンより良かったんだ」

「でも、F1で16年過ごしてきた今では、そうしたことが議論されることは減り、僕に対してはるかに多くの尊敬が抱かれるようになった。毎週のように僕が見せてきたパフォーマンスや多くのレースがあるからだ」

「勝利するときもあれば、そうでないときもある」

■「尊敬や名声は、タイトル以上のもの」

マクラーレン・ホンダに移籍して以来、優勝争いに加われない状態が続いているが、「自分の人生に大満足」だとアロンソは話している。

アロンソは、F1で重要なのはタイトルだけではないと語る。

「(ジル)ビルヌーブは、フェラーリ史上偉大なドライバーの1人だ。メディアにとっては、大事なのはタイトルだけだけれど」

どういうことかと聞かれると、アロンソはこう説明した。

「たくさんのタイトルを勝ち取ることがメディアの哲学だけれど、世界中から認められ、尊敬されるアスリートには、ほかにも考えることがある」

「このスポーツで勝つのは、いいタイミングでいいクルマに乗れるかどうかにかかっているようなものだ」

「悪いタイミングで悪いクルマに乗っていても、人の話題になり、尊敬されるなら、そのほうがタイトルを勝ち取るより大事だよ」

「そうした尊敬や名声は、タイトル以上のものだ。もちろん、僕だって家にもっとトロフィーがあればうれしいよ。でも、そういうものなんだ。これまでのF1キャリアを1日だって変えたいとは思わない。僕はすごくハッピーだ」

■下した決断は自分自身そのもの

2007年にマクラーレンから古巣ルノーに戻ったことや、2014年にフェラーリを離れてマクラーレンに移籍したことも、「間違い」とは言えないとアロンソは話す。

「もちろん、あとから振り返って、もっと楽な道を見付けたり決断を変えたりするのはいつだって簡単だ。でも、人生の一部でも変えてしまったら、もう今の自分ではなくなってしまう」

「僕が下した決断は、僕の人間性を反映したものであり、僕がどうだったか、今どうあるかを示すものだ。そして、僕は今の自分に満足している」

「家にもっとトロフィーがあったり、クルマについてもっと良い判断を下せたりした可能性があることは分かっている。でも、決断を下したときには、それが正しいと思っていたんだ」

「僕は常に自分の勘に従い、自分が満足できることを選んできた。だから、今頃もっといいクルマに乗っていたと思うからといって、起きたことを後悔するわけにはいかない」

■選んだ道に後悔なし

「僕はこれまでに、ルノー、マクラーレン・メルセデス、フェラーリ、そしてマクラーレン・ホンダでドライビングしてきた。世界中のどんなドライバーに聞いても、このラインアップを自分のF1キャリアにしたいと望むだろう」

「確かに、レッドブルでも走れたかもしれない。それに、メルセデスAMGでも。でも例えば、ミハエル(シューマッハ)がメルセデスAMGと契約してF1に復帰したのは、いいプロジェクトだったからだ。それでも彼は、F1最後の3年間に予選Q3に進出できなかった」

フェラーリはアロンソが去ったおかげで躍進したという意見もあるが、アロンソはこう反論した。

「自分がチームを去るとそのチームが良くなるような気はするよ。だけど、僕が2006年にルノーを去って以来、彼らが勝てなくなった理由を誰かに説明してもらいたいね」

「それに、僕がマクラーレンを去った翌年に、彼らはハミルトンとタイトルを取ったけれど、それ以降はないよね」

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