NEXT...F1開催スケジュール

【WEC】トヨタ、ドライバーコメント 新型TS050 HYBRID発表

2016年03月24日(木)21:21 pm

TOYOTA GAZOO Racing(トヨタ・ガズーレーシング=トヨタ)は、FIA世界耐久選手権(WEC)2016年シーズンの新型車両『TS050 HYBRID』を発表した。

●【画像7枚・WEC】トヨタ、新型TS050 HYBRID 新マシン画像集

■5号車には中嶋一貴、デビッドソン、ブエミの継続チーム

TS050 HYBRID #5号車は、2014年のWECチャンピオンであるアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミに、ル・マン24時間レースでのポールポジション獲得ドライバーである中嶋一貴の3名が、昨年に続きステアリングを握る。

■6号車は、小林可夢偉、サラザン、コンウェイ

#6号車は、ル・マン24時間レースで複数回にわたってポールポジションを獲得しているステファン・サラザンと、WEC・LMP2での勝利経験を持つマイク・コンウェイがドライブ。この2人に、F1での表彰台経験を持ち、昨年はテスト兼リザーブドライバーを努めていた小林可夢偉が加わった。

■平川亮もテスト参加

今年はチームとして正式なテスト兼リザーブドライバーを設けていないが、平川亮がチームの一員としてテストに参加した。

平川はトヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム(TDP)のメンバーであり、日本のSUPER GTでの勝利経験を持つほか、全日本F3でのチャンピオンも獲得している。平川は今年、ティリエ・バイ・TDSレーシングより、LMP2カーで欧州ル・マンシリーズとル・マン24時間レースに出場する予定となっている。

平川は今後もチームのテストに参加することによって、もっとLMP1カーに慣れていくだろう。また、レギュラードライバーと同様に、新たにチームのアドバイザー兼アンバサダーとなったアレックス・ブルツからも多くの指導を受けることになるという。

■テストは明日3月25日(金)から

チームには、何人かの新たな顔ぶれが加わり、TS050 HYBRIDのパフォーマンスと信頼性を高めるべく、絶え間ないテストが続けられている。テストの走行距離は、これまでに総計22,000kmとなり、有意義な結果を得てきた。次のテストは明日、3月25日(金)から26日(土)にかけてポールリカールで行われる。

全9戦へと増やされた2016年のWECシーズンは、4月17日(日)のシルバーストン6時間レースで幕を開ける。

■中嶋一貴 (TS050 HYBRID #5号車)
新型TS050 HYBRIDでの2016年シーズン開幕を、昨年の早い時期から楽しみにしていたので、ついにそれが叶い、嬉しいです。

昨年は厳しいシーズンでしたが、それが我々に、雪辱という意欲を増してくれました。

全く新しいパワートレインを搭載する新型のTS050 HYBRIDを紹介することが、我々の今季に臨む意欲を示してくれるでしょう。TS050 HYBRIDは新しいエンジンとハイブリッド・システムにより、明らかに速くなったことが感じられます。

8MJに対応したハイパワー型リチウムイオン電池によるブーストが利いている間の加速は本当に印象的で、今季への期待を高めてくれます。我々とチームの士気は非常に高く、開幕戦へ向け全員がハードに作業を続けています。今季は何戦かで勝ちたいと思っていますし、それが目標です。

■アンソニー・デビッドソン (TS050 HYBRID #5号車)
シーズン開幕はいつもエキサイティングなものですが、特に新しいTS050 HYBRIDと共に迎えられる今シーズンは楽しみです。

今年こそは力強く、2014年シーズン以上の競争力で戦えることを望んでいます。もちろん、ライバルも強力であり、それは易しいことではありません。しかし、我々は全力で、信頼性とパフォーマンス向上に努めていきます。

我々はそれぞれの役割を果たし、可能な限り早く進化を続け、新型TS050 HYBRIDのパフォーマンスをフルに引き出すために集中しています。TS050 HYBRIDには感銘を受けました。ターボエンジン特有のサウンドや、新しい8MJに対応したリチウムイオン電池を採用したシステムは大きな進化でした。ドライバー全員がその進化と、昨年足りなかったものを実感しています。実際のレースでこれを試す日が待ち切れません。

■セバスチャン・ブエミ (TS050 HYBRID #5号車)
シーズンのスタートへ向け、やる気に満ちています。我々は本当にハードな作業をしてきましたが、それは確実にラップタイムに反映されています。

新しいTS050 HYBRIDは間違いなく大きく前進しています。我々のシャシーはいつも非常に競争力が高いですが、それをさらに向上させるべく努力してきました。しかし、今回の大きな向上はパワートレインです。間違いなく我々は新しいエンジンとハイブリッド・システムに多くの労力をつぎ込んできました。そしてその努力は結果として現れています。

東富士とケルンのスタッフによるハードワークに感謝しています。彼らの最適化開発は今も続けられています。ライバルとのパフォーマンスにおける位置関係は、シルバーストンで走り始めるまで全く予想は出来ませんが、我々の目標は明確で、表彰台の中央に戻ることです。

■小林可夢偉 (TS050 HYBRID #6号車)
新しいTS050 HYBRIDが気に入りました。大きな向上があり、今シーズンへ期待が高まります。特に、新しいターボエンジンと8MJに対応したリチウムイオン電池によるハイブリッド・システムのパワートレインは素晴らしく、ドライブするのは最高です。

もちろん、このような新しいパッケージを採用するのは常に挑戦ですが、我々は努力を続け、最大のパフォーマンスと信頼性を得なくてはなりません。

今季は私にとって新しい経験となります。過去にWECのシーズンを戦ったことはありますが、それはGTクラスであり、LMP1カーは全く別物なので、新たに学んでいかなくてはなりません。

ステファン、マイクと共に#6号車の一員になれて嬉しいです。彼らは素晴らしいドライバーで、多くの経験を持っています。私の目標は今季、良いパフォーマンスを見せ、もちろん勝つことです。シルバーストンでスタートを切るのが待ち切れません。

■ステファン・サラザン (TS050 HYBRID #6号車)
シーズン到来が本当に楽しみです。チームと共に多くのテストを行い、信頼性とシーズンへ向けたTS050 HYBRIDのセットアップを懸命にこなしてきました。

まずプロローグのテストで、ライバルのアウディやポルシェがこの冬の間に何をしてきたかが明らかになるので、興味深いことになるでしょう。もちろん、我々が良いパフォーマンスを示し、開幕戦シルバーストンで彼らとの戦いに加われることを望んでいます。

TS050 HYBRIDの第一印象は非常に良いものでした。全ての箇所で大きな進歩が遂げられていることは確かですが、特にパワートレインで顕著でした。リチウムイオン電池での8MJシステムのブーストは本当に驚くべきもので、我々にとって大きな力となるでしょう。我々はシーズン開幕への準備で忙しい期間を過ごしていますが、スタートは良い状況で、上位争いが出来ると思います。

■マイク・コンウェイ (TS050 HYBRID #6号車)
今シーズンに大きな期待を持っており、目標は再びレースで勝つことです。可夢偉をチームメイトに迎えるのは嬉しいです。彼とはテストで一緒に走っていましたが、本当に速く、我々には戦う準備が出来ています。

チームとして我々はこの冬の期間、良い進歩を遂げており、新しいTS050 HYBRIDも最高です。8MJに対応したハイブリッド・システムによる進化は驚くべきもので、昨年の雪辱を果たせるはずです。

TS050 HYBRIDを全ての面で進化させるべく、チームは全員で大変な努力をしてきました。それだけに我々は、再びトップ争いが出来ると大きな期待を持っています。現時点でライバルとの比較を語るのは困難ですが、我々は間違いなく大きな進化を遂げました。

●【WEC】トヨタ、新型TS050 HYBRID主要諸元
●【WEC】トヨタ、悲願のル・マン制覇へ 新型TS050 HYBRID発表

前後の記事
最新ニュースをもっと見る  >
TopNewsの最新ニュースが読めるよ!
facebookフォロー Twitterフォロー RSSでチェック