レッドブル首脳陣のひとりであるヘルムート・マルコが、F1カナダGP(6月12日決勝)あたりからフェラーリとほぼ互角の戦いができるようになるはずだと主張した。
■開幕戦予選でトロロッソに負けたレッドブル
2016年のF1開幕戦オーストラリアGP予選では、レッドブルのジュニアチームであるトロロッソのマックス・フェルスタッペンが5番手、カルロス・サインツが7番手と、レッドブルのダニエル・リカルドの8番手をしのぐポジションを獲得してみせた。
決勝では赤旗中断やコミュニケーションミスによるピット作業トラブルなどが発生したこともあり、サインツが9位、フェルスタッペンが10位に終わったものの、現時点ではレッドブルよりも戦闘力があると見て間違いないだろう。
■カナダでルノーが新パワーユニットを投入
もちろん、これはレッドブルがこれまでと同じルノーパワーユニットを使用しているのに対し、トロロッソでは今年からルノーに替えてフェラーリパワーユニットを搭載したことが大きく貢献しているのは確かだろう。トロロッソが積むフェラーリパワーユニットは2015年仕様のものだが、それでも現在のルノーパワーユニットよりもパワーでは上回っている。
だが、レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、モントリオールで行われる第7戦のカナダGP以降はそうした状況に変化が現れるだろうと主張している。ルノーが、カナダGPでさらに改善した新しいパワーユニットをデビューさせる計画になっているからだ。
「トロロッソは幸運にも我々よりもパワーのあるエンジンを搭載している。だが、それはもうこれ以上開発が進められることはない」
オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』にそう語ったマルコは、次のように続けた。
■カナダ以降はフェラーリと同レベルになるはず
「予選では、メルセデスAMGだけが別次元にいるよ。だが、決勝では彼らに付け入るすきもある。彼らがプレッシャーに襲われたときや、何か小さな問題が発生したようなときにね」
「フェラーリはさらに強くなった。だが、我々(レッドブル)もフェラーリとは近い位置にいる」
そう述べたマルコは、次のように付け加えた。
「もし、我々が本当に素晴らしいパッケージをモントリオールで手にすることができれば、少なく見積もっても我々はフェラーリと同等レベルになるはずだ。だから、6レースか8レース後には、シーズンもさらに面白くなるだろうね」