レッドブルのモータースポーツアドバイザーであり、ドライバー育成責任者でもあるヘルムート・マルコが、今年からさらに厳しく制限されることになった無線ルールに非難の矛先を向けた。
■言動に批判を受けたフェルスタッペン
先週末に行われた2016年F1開幕戦オーストラリアGP決勝では、トロロッソのマックス・フェルスタッペンがフラストレーションを爆発させていた。
予選を5番手といういい位置で終えていたフェルスタッペンだったが、決勝ではチームとの無線連絡における誤解により、自分がピットインしたときにはまだ交換すべきタイヤが用意されていないというトラブルに見舞われてしまった。
そしてコースに戻ればチームメートであるカルロス・サインツの後ろにつかえてしまい、明らかに自分のほうが速いものの、なかなか追い抜くまでのチャンスは得られなかった。フェルスタッペンはチームに対して自分を前に出させるようサインツに指示するよう無線で伝えたものの、それが聞き入れられず暴言を連発。レース後の記者会見においてもチーム批判を繰り返した。
こうしたフェルスタッペンの言動や姿勢に対しては、かなり激しい批判が寄せられている。
■無線ルール変更がそうした事態につながった
マルコは、この一件に関して母国オーストリアの『Servus TV(セアヴスTV)』に次のように語った。
「こういうことが二度と起こらないよう、全員が努めていく必要がある」
「チーム(トロロッソ)を弁護するために言っておく必要があるが、週末の間に3度も無線に関するルールが変更されていたんだ」
マルコが言いたいのは、チームからドライバーへ伝えられる情報が限定されただけでなく、それに関するルールが直前に変更になったことにより、チーム内でも混乱がおき、そのために一層フェルスタッペンの不満が募ってしまったということだろう。
それにしても、フェルスタッペンの今回の言動は目に余ると考えている者も多い。マルコは18歳のフェルスタッペンに関して「まだ若く、非常に野心に燃え、感情的」だと表現したものの、今回の状況は「内部的に解決できるだろう」と付け加えた。