今季から導入される予選の新方式について、裏目に出る可能性を懸念する声が上がっている。
新方式は、90秒ごとにその時点で最下位のドライバーが脱落していくという方式。賛否両論もあったが、FIA(国際自動車連盟)は正式にレギュレーションとして発表し、F1開幕戦オーストラリアGP(20日決勝)から導入されることが確実となった。
新方式導入の意図は、予選をよりスリリングにし、グリッドを混乱させて決勝レースを面白くすることだが、そうしたねらい通りにことが運ぶか、メルセデスAMGの首脳陣は疑問を呈している。
「目的はコース上のドライバーを増やすことだが、むしろ最後の数分間の動きが減るのではないかと思う」と非常勤会長ニキ・ラウダはオーストリアのテレビ局『ORF』に話している。
また、ビジネス部門のエグゼクティブディレクターであるトト・ヴォルフも、走行が予選Q1、Q2、Q3各セッションの最初に集中する可能性があると話す。
「(新方式では)いいタイムを出すために、すぐに新しいタイヤで出なければならない」
「そうなると、Q3では最後の8分間にクルマがコース上にいない可能性もある」
「なぜなら、そのときに残っているのは使用済みのタイヤだけだからだ」
ヴォルフは、新方式の導入は「めちゃくちゃだ」と話している。
「真夜中になる1分前にルールを変えるなど、世界規模のスポーツがやることとは思えない」